No. 163

夫亡き後も多くの愛に包まれて

(横浜市MS/70代女性/無職)

一昨年、夫が84歳で亡くなりました。いつも「仕合せだ、仕合せだ」と口癖のように言っていた夫。晩年には、「おまえと一緒になったことが一番の仕合せ」「いろいろあったけど、全て楽しい思い出だね。思い残すことは何もないよ」と語ってくれました。その言葉のとおり、最期は穏やかに、にこっとほほ笑んで旅立ったのです。

生前、夫は、人との出会いをとても大切にしていました。そんな夫の生き方を、今でも多くの方がたたえてくださいます。いつも夫婦で一緒にいたことが皆さんの中に残っているようで、私の隣に夫の姿を感じてくださるのです。人の心に生き続けるってこういうことなのかなと、夫の存在の大きさに、一層の仕合せを感じています。

喪失感はあるものの、今は、夫婦で神の教えを学び、心を重ねて歩み抜いた半世紀を思い、尊い年月だったと感謝を深めています。子供のいない私は一人暮らしとなりましたが、身内に囲まれ、安心感を味わう毎日です。出会う方、出会う方に助けられ、支えられています。食事を作ってきてくださる方、掃除や買い物を手伝ってくださる方…。日々たくさんの愛に触れ、心が春のような温かさで包まれています。

これから先の人生、無理をしないと心に留め、ゆっくり、ゆったり、一日一日を大切に生きていきます。食べられること、歩けること、そして生かされていることに感謝し、周りの方全てに恩を返せるように歩んでまいります。