No. 146

やっと流せた夫を責める思い

(岩手県CO/60代女性/主婦)

結婚して40年。夫は、50歳を過ぎた頃から腎臓がん、糖尿病、肺がん…と病の連続でした。医師に「回復の見込みはない」と言われても、神のご守護と家族の支えの中で乗り越えてきました。

その後、神の館で結婚記念の儀式を受けることができ、夫は私に「生まれ変わっても一緒になりたい」と言ってくれました。でも、うれしかった半面、素直に喜べない私でした。

そろばん塾を経営している夫は、子供たちにとても好かれ、卒業後も会いに来てくれる子が大勢います。ただ、家では大の酒好きで、病を克服するたびに「もう飲まない」と宣言するのにやめられないのです。そんな夫を「どうして」と責める思いが取れませんでした。

振り返ると、私は普段から夫に本心を伝えられず、悶々としていました。夫は夫で、話し合おうとすると外出してしまったり、話し合いになりませんでした。

でも、勉強会では、繰り返し「家族の会話が大切」と学んでいます。「それを実行しなければ!」と、言葉を選びながら、自分から思いを伝える努力をしたのです。教えを学ぶほどに、「夫も、お酒を控えたくても、どうすることもできない気持ちに苦しんでいたのだ」と気付きました。少しずつ、夫が私の言葉を受け止めてくれるようにもなりました。

時にけんかもしますが、今はもう思い悩むことはありません。夫の「生まれ変わっても一緒になろう」との言葉に、心から「はい」と言えます。それどころか、「こんな私を好きになってくれてありがとう。一緒に人生を歩んでくれてありがとう」という感謝でいっぱいです。「人生仕合せ!」と感じます。

昨年受けた検査では、夫のがんが小さくなっていて、驚くばかりです。もっともっと夫婦で心を重ねて生きていきたいです。