No. 109

仕事の不平、不満が感謝に

(富山県TK/50代男性/介護士)

勤務先の介護施設で、介助中に利用者が転倒する事故が起きてしまいました。幸い大事には至らなかったものの、上司からは、「さまざまな対策を取っていたのに、なぜこうなったのか」と厳しく追及され、職場の雰囲気が重々しくなりました。私自身の心も悶々としていました。

「このままではいけない。今こそ心を立て直したい!」と勉強会に出席。書籍でも神の教えに触れました。不平、不満の思いは縁を断ち切ること、物事の善悪の判断も必要だが、それ以上に人の気持ちや立場を思いやることと学び、冷静さを欠いた自分を反省しました。

それに、介護士として信頼され、頼られる喜びを味わえているのも、この職場と縁があったからこそ。その感謝を忘れてはいけないと感じたのです。

「利用者の方に明るく、穏やかに過ごしていただきたい」「皆さんと縁を深める生き方をしよう」と、心掛けながら関わりました。そんな時、ある利用者さんが「あなたのように温かく接してもらえると、安心できる。厳しく言われると、萎縮して思うように体が動かなくて…」と話してくださいました。転倒事故を防ぐには、ただ対策を徹底させればよいのではなく、相手の心に寄り添うことが大切とあらためて思い知りました。

仕事ができること、周りに受け入れてもらえることに、日々喜びと感謝が深まっています。何事も自分を省みる機会と捉え、存在感のある人を目指したいと思います。