(京都府SI/60代女性/主婦)
私は、夫と二人暮らしです。子供たちは独立し、いまさら特に話すこともなく、淡々と暮らしてきました。
そんなある日、夫に大きな病気が見つかったのです。「どう声を掛けよう」「どう支えよう」と迷いました。優しく励ますことすらも違和感があるほど、私たちは別々にやってきたのです。
そこで、お世話になっている日本舞踊の先生に相談しました。先生は穏やかで、朗らかで、問題が起きても、場を丸く収めてくれます。「先生は何かが違う」普段からそう感じていました。
その先生から「一緒に神の教えを学びませんか」と誘われ、教会に行ってみることにしました。そして、その日の勉強会で、夫婦の在り方が全く違っていたと気付いたのです。
自分の父と比べては、「頼りない」「考えてくれない」「何でこんなに…」と不満だらけ。「この人は駄目」と思い、相談もせず、何でも一人でやってきた私でした。
「夫に優しく寄り添いたい」そう思って、信者籍を置きました。学ぶと反省ばかりで、それを全部神に語り掛けました。気付きと心の変化に合わせるように、夫は入院、手術へと進んでいったのです。その頃には、夫のそばにいることが自然になっていました。退院の時、「よかった。うれしい」と心から思った自分に驚きでした。
先日、実家の集まりがあり、十年以上顔を出していなかった夫にも声を掛けてみました。すると、「行ってみようかな」と言うのです。本当にびっくりしました。当日は、自分は病気で食べられないのに、みんなのためにと、バーベキューの焼き役までしてくれました。
毎日が穏やかで、今までとは違った世界に暮らしているような感覚です。