No. 79

母になった娘に伝えたいこと

(石川県YY/60代女性/主婦)

先日、神の館で先祖供養の儀式、神玉祭に参列しました。故人、先祖に家族の仕合せな姿を報告し、その魂が安らぐようにと祈願しました。真っ先に語り掛けたのは、何と言っても初孫の誕生でした。元気に生まれてきてくれたこと、そして親、先祖からの命のつながりがあればこそ、今日を迎えられたことへの感謝の思いを伝えたのです。

すると、なぜか自分自身が娘を出産した時のことが次々と思い出されて不思議でした。初めての子育てに戸惑っていた時、それぞれの両親が駆け付け、産後を気遣って身の回りのことや子育てを手伝ってくれました。

にもかかわらず、目の前のことで頭がいっぱいの私は、「親とは、子供ができたら協力してくれるもの」などと、とても身勝手で、浅はかでした。親たちの支えがどんなにうれしくありがたかったことか、いまさらながらに感謝しました。

さらに、初めて子供を授かった娘を目前にしながら、自分の都合ばかり優先してしまっていたことにも気付きました。命を次代へとつないでくれた娘への感謝と思いやりに欠けていたことを反省し、もっと温かい心をかけられる自分になろうと誓いました。

神玉祭の儀式を通し、今の自分に必要な気付きを頂き、故人、先祖の思いを感じながら、一年一年歩みを重ねていけることが、本当にありがたいです。この喜びを母になった娘にも味わってもらいたく、次は声を掛けて共に参列したいと思っております。