No. 622

家族を思う心とは?
母としての生き方を正す
(神奈川県MT/80代女性/主婦)

長年一人暮らしだった娘が、リストラで我が家に戻ってきました。「住んでいた部屋はどうしたの?」と聞いても、「大丈夫だから」の一点張り。娘の住まいは、私が購入したマンションの一室です。不安になって見に行くと、足の踏み場もない状態だったのです。

部屋から伝わる娘の寂しさ

「この子はしっかりしているから大丈夫」と思って、半ば強引に勧めた一人暮らし。娘を信頼していた…というと聞こえはいいですが、要はほっぽりっぱなしでした。時々仕送りをして、盆暮れに会って、親の私は大満足。片や娘は、どれほど寂しい思いをしていたのか…。大量の洋服やごみが、娘の気持ちを物語っていました。

以来、娘と部屋の片付けに行くようになりました。「随分買い込んだね…。ごめんね」。物を仕分けながら、伝えました。すると、ある時、娘が突然、肩を震わせて泣き始めたのです。そっと寄り添って、「これからは新しい気持ちで一緒に暮らそう」と言うと、こくんとうなずいていました。

何げないやりとりこそが仕合せ

今から私にできることは…? 『実りの光(みち)』を読んで、がくぜんとしました。母の役割は、家族の心を温かく包み込むこと。私の子育ては大間違いだった! 思い返せば、娘が幼い頃、般若のお面を見て「お母さんの顔」と言ったことがあります。子供を叱ってばかりで、亡き夫と二人、必死で働いて…。決して愛情がなかったわけではないのに、目を向けるべきものが違っていたのです。あれも、これも…と、申し訳なさと後悔ばかりが込み上げました。

「過去を悔いる」のではなく、「未来を変える」。「娘の心に寄り添える母になる」と決めました。しかし、長年の積み重ねは恐ろしいもので、「ありがとう」すら、まともに言えません。ですから、そうできるように一生懸命祈願しました。一度思い切って言ったら、そこからは普通に言えて、いろいろな話ができるようになりました。最近不安に思っていること、趣味のことなど、娘の話をたくさん聞いています。私の思いも伝えました。「お母さんがいなくなっても、弟と仲良くしてね」と。「分かってるよ」のひと言がうれしかったです。

生涯をかけて親子の絆を深く

先日、娘に「お母さんが優しくなった」と言われました。思いがけない言葉に、胸が熱くなりました。でも、本当は、私の方が、娘の優しさに感動する毎日です。背が低い私は、洗濯機から衣類を取り出すのも一苦労で、孫の手を使っています。それを娘に何げなく話したら、いつの間にか出しておいてくれるようになったのです。私の足にうおのめができただけで、それは心配してくれます。仕合せで、「ありがとう」ばかりが出てきます。

神の教えがつないでくれた私と娘の心。私のような者でも、神は見放さず、救ってくださったと確信しています。長い年月がかかりましたが、今、感謝でいっぱいです。

神示で確認 「喜び」の仕組み

家族それぞれ 思いを語れる家庭には
    心迷うも 心悩むも 苦しい思いは残らぬものなり
信者に申す
 家庭の尊さ 「真理」気付いて 家族それぞれ 神の教えで生きるべし
 そこに 信者の人生 和のある家を築いて 真実「仕合せ」味わえる

『真実の光・神示 平成19年版』91ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

家族それぞれ 思いを語れる家庭には
  心迷うも 心悩むも
    苦しい思いは残らぬものなり
信者に申す
 家庭の尊さ 「真理」気付いて
  家族それぞれ
    神の教えで生きるべし
 そこに 信者の人生
  和のある家を築いて
    真実「仕合せ」味わえる

『真実の光・神示 平成19年版』91ページ(中略あり)