No. 588

愛のなかった結婚生活
夫婦で開けた仕合せの扉
(京都府KK/80代女性/主婦)

見栄っ張りな上に、女性問題が絶えず、好き放題な夫でした。当時は、好きで一緒になる時代でもなく、我慢が普通。「この人には、何にもしてもらっとらん。死んでも涙も出ん」と思っていました。

生き方を変えたひと言

12年前の話です。夫と神の館に行くと、「隣にいるのはご主人?」と聞かれました。何十年も連れ添ってきたのに、傍目に見ても、私たちは夫婦として映っていなかったのです。今からピッタリ寄り添った夫婦になるのは無理…。でも、せめて数センチくらいの距離で、ずっと一緒にやっていけたら…と思うようになりました。

夫婦とは? 家族とは? 神の教えを学ぶほど、これまでの間違いが見えました。「好き放題な夫」と責めていましたが、「夫を嫌って関わらない私」も、家庭の築き方が全く分かっていませんでした。

夫はとにかく言葉の足りない人です。仕事でアメリカに行った時、黙ってお土産の時計をくれました。その時は何も思わず受け取りましたが、後でよくよく思い返すと、それは私好みのデザイン。夫は、ちゃんと私に心を向けてくれていました。でも、私がその心を受け取れていなかったのです。

ようやく通い合った二人の心

これまで見えなかったものが見えるにつれ、「無責任でずるい夫」という思いがなくなっていきました。ただ、ずっと子供に見せてきてしまった親の背中。これには悔いが残りました。子供や孫にはいいものだけ残したい。そう思い、夫婦で明魂登録をして、生涯、神の教えで生きることを誓ったのです。

しばらくして、夫に認知症の症状が出始めました。自宅で介護していたものの、昨年、私が腰を痛めてしまい、入院を決めました。私は、冗談半分で言いました。「もし、私の方が先にお迎えが来たら、サッと逝くで」。すると、夫は「わしが追い払う」と言うのです。ある時は、こうも言いました。「お母さんがおらんと生きられん。わびても、わびても、わびきれん」。12年前の「ご主人なの?」の問い掛けから、私たち夫婦はここまで変われたのです。

夫の手から伝わる愛情

「お父さん」夫のそばで声を掛け、そっと手を取ると、ギューッと握り返してきます。夫はもう、多くの言葉は話せません。でも、握られた手の強さとぬくもりから、痛いほど愛が伝わってくるのです。「息子が『きょうは行けんけどよろしく言うといて』って言っとったで」「畑のじゃがいも、大きいのが取れたで」「お父さん、心の中で祈願しとるか?」私の言葉一つ一つに、夫は「うん」とうなずきます。

「神が守ってくださるから、大丈夫だで。なあ、お父さん!」手をギュッとつないだまま伝えました。今、最後の数センチさえ、夫と握り合う手が縮めてくれています。子供たちに、夫婦の背中を見せる時間を頂いているようにも感じます。

私たちが夫婦になった意味…。神と生きてきて、ようやく気付けました。これから、もっともっと見えてくると思います。

神示で確認 「喜び」の仕組み

二人の人生 「出会い」深めて生きる
 これぞ まこと(真実)夫婦の心(姿)と申す
 二人の運命 縁を深める極意は「愛」
 神の教えを軸に生きるなら 自然と「運命」重なり 深まり
    「和のある家」を築いてゆける
神の実在 心に留めて 二人で歩む尊き人生
    時代を超えて 二人の姿(心) 心の道に生かされる

『真実の光・神示 平成20年版』106ページ(中略あり)

神示で確認 「喜び」の仕組み

二人の人生 「出会い」深めて生きる
 これぞ 
  まこと(真実)
    夫婦の心(姿)と申す
 二人の運命 縁を深める極意は「愛」
 神の教えを軸に生きるなら
  自然と「運命」重なり 深まり
    「和のある家」を築いてゆける
神の実在 心に留めて
  二人で歩む尊き人生
    時代を超えて 二人の姿(心)
      心の道に生かされる

『真実の光・神示 平成20年版』106ページ(中略あり)