(岩手県TS/60代女性/主婦)
家族同然にかわいがっていた愛犬との別れは、私にとって、胸が張り裂けるような出来事でした。愛犬を想っては、泣いてばかりの毎日。
やっとの思いで訪ねた教会で、職員から「愛称の儀」を教えてもらいました。「家族の一員として歩んだ動物を亡くした人の、思いを清める儀式…」説明を聞いた瞬間、まさに今の自分にぴったりだと思いました。悲しみから立ち直りたい一心で、すぐに申し込んだのです。
迎えた儀式当日、会場に入ると祭壇に安置された愛犬の遺影が目に入りました。小さな命に対して、ここまで寄り添ってくれる教会に深く感動。儀式中は、縁があって我が家に来てくれた愛犬と過ごした日々が、いとおしく思い出されました。いつしか、それまで自分の中で抱えていた悲しみがすーっと流れ、清々しい気持ちになったのです。自分の心の変化に、驚きと感謝でいっぱいになりました。
愛犬との別離は大きな出来事でしたが、儀式への参列で前向きに乗り越えることができました。