No. 416

教えで乗り越えた心の傷
感謝がつないだ親子の絆
(京都府AS/50代男性/会社員)

教えを学んでいて、「家族で生きる目的を共有する大切さ」が心に残りました。確かに、何か問題があっても、家族が心一つになれたなら、どんなことも乗り越えられ、絆も深まるだろうと思いました。

家族から距離を置いていた自分

私は、母と二人暮らしです。近くには、姉も住んでいます。しかし、家族がどんなことを考えているのか、聞いたことなどありませんでした。

中学時代の、両親の離婚。これが、私の心に残る大きな傷です。父親に付いていった私は、父の再婚時に母の元へ戻されました。「母親のせいで別れたのに…。父親が頼りだったのに…」大きな反発こそしませんでしたが、複雑な思いを抱え、いつしか素直に物が言えなくなってしまいました。

そんな私も、信者になって、“生き方”を学んだおかげで、「君は人の気持ちを大事にできる」と言っていただけるように…。職場で調整役を任され、地域の人たちと温かい交流が図れ、笑顔の日々が増えていったのです。

母と姉に感謝を伝えたい!

笑顔の自分になれたのは、神に引き合わせてくれた姉、そして、わだかまりのある自分と一緒に暮らし、守ってくれた母のおかげです。それに気付いた時、一番大切な家族と本物の心の絆を持ちたい。そのためにも、「自分が変わらなければ…」という思いが湧き上がってきました。

まずは、二人に感謝を伝えようと思い、勇気が持てるように神に願いながら、思い切って母に、「女手一つで育ててくれて、ありがとう」と伝えました。母は、「あなたが私に感謝の気持ちを持ってくれただけでうれしい。心がいっぱいになった。ありがとう」と喜んでくれました。初めて親の思いに触れ、自分でも驚くほどうれしくなり、心が穏やかな気持ちで満たされていくのが分かりました。

姉に感謝を伝えた時は、自分が真っすぐになった気がしました。姉も私も心に喜びが広がり、うっすらとあったわだかまりが全部消え、家族の心が一つにつながったのを感じました。

心の傷を乗り越えて、素直に思いを語ったことで、バラバラだった家族の気持ちが近づきました。戻ってきました。いつも心のどこかに隙間を感じていた自分に、こんな日が訪れるなんて…。時間はかかりましたが、「家族で何でも話して、一緒にやっていこう。感謝を大事にしよう」と思っています。