No. 404

自分から踏み出した一歩が
大きな仕合せを運んで
(北海道YS/70代女性/主婦)

私は5人姉妹で、幼い頃からいつも仲良く、楽しく過ごしてきました。

しかし、15年ほど前、妹同士のやりとりから誤解が生じ、仲がこじれて妹の一人と疎遠になってしまったのです。甥の結婚式には、私たち姉妹は誰も呼ばれず、とても悲しい思いをしました。家を訪ねても門前払いされ、次第に諦めの気持ちが出てきました。それどころか、「こちらから歩み寄っているのに、何でそんな態度を取るの?」と、責める思いがムクムクと湧き上がっていました。

疎遠になった真の原因は何?

そんな時、妹の夫が入院していると聞き、妹夫婦のことが心配になりました。というのも、妹の目が不自由になって以来、義弟が何かとサポートしていたからです。神の教えを学ぶほどに、「このまま疎遠でいるわけにはいかない」と強く思いました。他の妹たちに話すと、みんな同じ気持ちでした。

思えば、私たち姉妹は仲が良かったようでいて、どこかその妹だけ浮いている感覚がありました。いつも「あの子の考え方は違う」と決め付け、妹には正論を言うばかりで、思いをくみ取ることをしていませんでした。仲がこじれた件も、「私たちは悪くない。妹の受け取り方が違う」と思っていたのです。相手が「話してくれない」のではなく、私が「話せない」雰囲気をつくっていました。

神の教えがつないだ姉妹の縁

幾つになっても、私にとって大切な妹…。姉妹の縁は切っても切れない、掛け替えのないものと感じ、思い切って電話しようと決めました。「また拒否されたら…」という思いも一瞬よぎりましたが、それよりも妹を案ずる気持ちが強くなっていました。

電話に出た妹は驚いた様子でしたが、とても喜んでくれました。そして、その後、姉妹全員で会うことができたのです。この時をどれほど夢見てきたか…。お互いに喜びの涙が止まらず、姉妹みんなの心が通い合った瞬間でした。

残念ながら義弟は亡くなっていて、妹はどれほど寂しく、心細かっただろうと思うと、胸が痛みました。これまでの空白の時間を埋めるかのように、今は、妹と折に触れて連絡を取り、いろいろな話を楽しんでいます。「寂しくないだろうか」「きょうは何をしているかな」と気に掛けずにはいられません。電話すると、「連絡ありがとう。姉妹で話せることが仕合せ」と声を弾ませる妹がいとおしいです。切れかけていた姉妹の縁が、神の教えでつながり、ますます深まっていることに感謝です。