No. 303

けがからつかみ取った
仕合せへの大きな一歩
(神奈川県SK/70代女性/接客業)

「行ってきます」「行ってらっしゃーい」いつもの挨拶で見送られて出勤したある日、作業中に左足を負傷。手術しました。

足りない心遣いを練習

入院中、病室にはさまざまな人がいて、垣間見えるそれぞれの心の在り方から、自分の心にも嫌な部分があると気付くことができました。振り返れば、自分の思いが強く、相手を否定したり、勝手に結論を出してしまったりすることもあった私です。でも、自分がしてもらってうれしい接し方をしていくことが、人たる人の心の在り方でした。

そんな自分の足りない心遣いを直す練習と思い、同室の方々と会話が弾むように心掛けました。私は、聞き上手ではないけれど、ゆっくりと相手の話を聞いて、声を掛け、思いを伝えてみたのです。リハビリから戻れば、「お帰りー!」が合言葉。そのひと言で、お互いにホッとしました。

ある日、自宅に電話すると夫が出て、受話器の向こうから「どうした? 優しい声出して」と笑っていました。心を磨く努力を重ねていた成果と思います。術後の経過も良く、あっという間に退院となりました。

入院で見えた“心”の大切さ

今回、痛い思いはしましたが、おかげで、人を思いやり、調和の心で生きる大切さをつかむことができました。少しですが、成長して自宅へ戻れた気がします。

今は、自宅で丸い心を意識する毎日です。自分の心が丸く穏やかだと、相手の心も穏やかになっていきます。家の中にも笑いが絶えなくなりました。自分の人生にとって、重要な心に気付けて本当にありがたいです。