No. 302

仕合せを引き寄せる生き方
家庭での役割を果たすと…
(青森県NT/40代女性/看護師)

このたび、娘の神宝祭に参列しました。

神宝祭は、神が成人と見なされる15歳の節目の儀式です。申し込む前、本人に伝えたことがありました。娘には、持って生まれた素晴らしい良さがあること。15歳はその良さが芽吹き始める、大事な時であること。そして、これから仕合せな人生を歩んでほしいこと…。娘は、素直に聞いていました。

母としての自分を振り返って

儀式の中で、娘が神に手を合わせる姿を見た瞬間、無事にここまで成長してくれたことに感謝が湧いてきました。

思えば、娘が生まれた時は、待望の女の子に、家族中で大喜びしたものです。私もかわいくて仕方なく、元気に育ってくれればいいと思っていました。でも、成長するにつれて、こうあってほしいという親の思いが強くなり、娘は反発ばかりするようになっていました。そんなことが思い返され、どれほど寂しい思いをさせただろう…と、心から反省したのです。

今こそ、母としての役目を果たす時。儀式を受けてそう感じました。以来、子供の話は最後まで聞き、何か伝えるときは、一呼吸置いて、娘の気持ちを考えてから、言葉を発することに努めたのです。とはいえ、気を抜くと、つい頭ごなしに言いそうになるため、その都度神に思いを語り、心を守っていただくことが欠かせませんでした。

娘の言葉に込み上げてきた喜び

そんな中で迎えた娘の誕生日。「きょうは約束がある」と言う娘に、以前の私なら、「誕生日に家にいないなんて、何考えてるの!」と、不満をぶつけていたかもしれません。でも、今回は受け止められました。

娘が出掛けた後、「あなたの好きなチョコケーキ買ってあるから、早く帰っておいで。みんな待ってるからね。気を付けて」と連絡を入れました。すると、「ありがとう。そして、生んでくれてありがとう。おかげで、毎日楽しく過ごせてる」と返信が…。思ってもみなかったうれしい言葉に、涙があふれてきました。

帰宅した娘を囲んで、家族みんなでケーキを食べた時間は、最高に仕合せなひとときでした。こんな喜びを手にできるとは…。神宝祭は、私の“母としての生き方”を見直す節目にもなりました。