No. 1260

行方不明になった息子…
夫婦の重なりが生んだ奇跡
(三重県NA/60代女性/主婦)

教会が大好きで、神の教えも40年余り学んできた私。結婚した夫は信者になってくれましたが、残業が増え、神の館への出入りが少なくなっていきました。それでも、私が教会に行くときは、気持ちよく送り出してくれるので、これ以上望んでも…とも思っていたのです。 

家族で『教え』を学び 『真理』で関わる家庭を築く努力」(『友輪』340号2ページ)というのが今年の課題。少しでも近づきたいと思った私は、夫に声を掛け、再び夫婦で神の館に行けるようになってきました。そんな変化を喜んでいた矢先、私たちにとって大きな出来事がありました。 

夫と私…それぞれに気付きが

一人息子が突然家を出て、職場にも顔を出さず、連絡が付かなくなったのです。息子のSNSには、自殺をほのめかす一文が投稿されていました。警察に捜索願を出したものの、夫は仕事が手に付かず、猛暑の中、心当たりのある所を必死に探し回っていました。 

一方、冷静に動いている私を見て、夫は不思議に思ったようです。「一緒に教務相談を受けよう」と夫を誘って、神の館へ。すると、何も語らないと思っていた夫の口から、息子を思う言葉、家族を守ろうとする言葉が次々に出てきました。「私は夫を誤解していた。夫の気持ちを全然大切にしてこなかった…」。この時、初めて自覚したのです。 

夫婦で同じ方向を向く努力

夫の心の内を知り、2人で支え合おうと思えた途端、何とも言えない安心感に包まれました。祈願する中で、不思議と、全てにおいてお互いの気持ちが重なっていくことを実感したのです。 

少しずつ、寡黙な夫が自分の気持ちを吐露してくれるようになり、私もどんなことでも夫には話せる…。そんなふうに変わってきた頃、息子が見つかったと連絡がありました。失踪して23日目。そこは、何と神総本部。私たちが、息子に行ってほしい…と心の中で願っていた場所でした。 

息子は、最後のお別れのつもりで教会に足を運び、「愛光会館の湯葉丼が食べたい」と心が動いたそうです。涙ぐみながら「ごめん」と謝る息子を、夫がそっと抱き締めました。「帰ってくる所は我が家しかないんだぞ」と言いながら…。 

「親としての喜び」を味わって

私たち親の愛が伝わっているのか…、息子は立ち直ろうとしています。職場に謝罪した時は、「君がいると助かるんだよ」と、温かく迎えていただくことができました。 

その約1カ月後には、偉光郷に3人で宿泊し、「福寿の集い」に参列。夕食の時、「一緒に飲もう」とビールを買ってくれていた息子。その笑顔を見た時、「こんな顔を見られる日が来るなんて!」と本当にうれしく、思わず写メを撮った私。その日の夕食の味は、一生忘れられません。 

「きょうはついてなかったよ~」息子は、そんな嫌な出来事も、私たちに正直に話してくれ、何でも話せる家庭に近づいていることがうれしいです。これほど大きく守られ、救われている我が家。ますます仕合せな姿を神にお届けできるよう、家族三人で心を重ねて生きていきます。

――家庭は 人の心(運命実体)を磨き 高め
      悔いなき人生を歩み抜くため 必要な環境――
 家族で「教え」を学び 「真理」のある家庭に 人は「心」が育まれてゆく
 家族それぞれが 分と立場を悟り 触れ合う中で
    人は「運命」に重なる人生が歩めるのである
 家庭の姿(価値)を知って 「教え」に生きる皆(家族)であれ

――家庭は
 人の心(運命実体)を磨き 高め
  悔いなき人生を歩み抜くため
           必要な環境――
 家族で「教え」を学び
   「真理」のある家庭に
      人は「心」が育まれてゆく
 家族それぞれが
   分と立場を悟り 触れ合う中で
  人は「運命」に重なる人生が
           歩めるのである
 家庭の姿(価値)を知って
  「教え」に生きる皆(家族)であれ

『真実の光・神示 令和3年版』17ページ