No. 1232

冷たい人間と言われた私
心の成長に奇跡を感じて
(長野県HK/60代男性/会社員)

かつて同僚に言われたひと言。「あなたは冷たい人間だ」。わざと冷たくしていたつもりはありません。人から何か聞かれれば、教えたりもしていました。 

自分の冷たさに気付いて

2年前に定年退職し、ありがたいことに下請け会社で働かせていただくことになりました。普通なら雇ってもらえなかったはず。神様のおかげで決まった就職先…と感謝の心でいっぱいでした。 

ところが、新しい会社に来てみると、同じ職種なのにやり方がえらく違います。人に教えていた立場から、教わる立場に一変。その時、気付いたのです。四十数年、一人仕事が多かったせいもあり、「人と関わる心」を欠いていたことに。 

神の教えで「奉仕心」と学んできたのに、「聞いてくれれば教えるけれど」という人ごとの感覚。何か聞かれても、一緒に考えるというより、「あそこに行けばできるよ」とパパッと返答。それが「冷たさ」だったのだと思います。 

関わる心が芽生えてきた喜び

謙虚さもなければ、優しさもなかった。だから今こそ、「温かく関わっていこう」という気持ちが芽生えました。私の中に、わずかですが奉仕心が出てきたのです。信じられないことで、とてもうれしく思いました。 

どうすればいいのだろうと思案していたところ、仕事仲間から質問を受けました。私一人だけ、他の人と違う仕事内容なのに、自然と相手に関わる気持ちになり、できる部分で動いたり、挨拶も自分からするようになりました。 

仲間が出張すると聞いた時、「今回はどこ? 気を付けてね」と、そんなふうに相手に関心が生まれてきます。そのうち、挨拶しても無反応だった人が、気持ちよく話し掛けてくれたり、一人仕事の自分を気に掛けてくれたり。何より、職場の雰囲気がとても良くなったのです。私自身、「みんないい人だな」と感じ、もう何年もいるような気持ちになるほどです。 

奉仕心は身近なところから…

再就職ができたことが喜び…と思っていましたが、神はもっと大きな喜びを下さいました。自分の「心の成長」です。そこに奇跡を感じています。家で家族と話していても、以前より盛り上がるようになり、それもまたうれしく思います。 

昔は、「奉仕心って何をすれば身に付くのだろう? 何か手伝えばいいのだろうか?」などと思っていた私ですが、形ではなく、「相手に向ける心」そのものと分かりました。そこから生まれてくる「生きている喜び」。これからの人生、もっと人と関わりたい思いが湧いてきます。

「教え」を人生の支えに生きるほど 感謝の思いが引き出され 多くの出会いが生きる
 出会いを重ね 深めゆく人は
    奉仕の心を身に付け 互いの運命を重ねているもの(存在)
仕事――我が「運命」の力を 世(社会)に奉仕して「生きる」 心の姿をいう
 生きがいを手にする心(人生)が ここにある

「教え」を人生の支えに生きるほど
  感謝の思いが引き出され
        多くの出会いが生きる
 出会いを重ね 深めゆく人は
  奉仕の心を身に付け
    互いの運命を
       重ねているもの(存在)
仕事――
 我が「運命」の力を
  世(社会)に奉仕して「生きる」
            心の姿をいう
 生きがいを手にする心(人生)が
             ここにある

『真実の光・神示 令和4年版』113ページ