No. 1202

きっかけは仕事のミス
変わらなかった心が変わる
(宮城県MO/50代女性/会社員)

海辺育ちの私は、小学生の頃から、両親に海の仕事を教わりました。そのかいあって、何でもござれ。13年前に夫を亡くしてからは、2人の娘を育てるために、より必死で働きました。気が付けば40年近く、水産加工の仕事に携わってきたのです。 

できる人間と思っていたのに…

人の命に関わるような薬品もあり、危険を伴う業務です。扱いには細心の注意を払っていたつもりですが、ある時、2人でしなければならない作業を、「このくらいなら1人でできます」とやっていたところ、選ぶ薬品を間違えてしまったのです。 

上司がすぐ気付いてくれ、事なきを得たのが不思議で、大きなご守護…。ただ、これまで「仕事ができる」と自負してきた私には、あまりにショックな出来事で、祈願していると涙がボロボロこぼれました。 

自信を失って身に染みた教え

実は、私には、職場にどうしても気が合わない人がいました。今回のミスで、その方からは「あなたがこの会社で頑張るためにも、気持ちを引き締めてほしい」とのご指摘。いつもなら反発心しか芽生えないのに、なぜか「私のことを本気で思ってくれている。ありがたい」と感じました。 

「仕事は奉仕の心。人の心を大切に」という神の教えで学んでいた内容が、初めて我が身に染みたのです。うそ偽りなくしっかり仕事に向き合っていても、「自分が自分が」だった私。成果は上げてもどれほど道を欠いてきたか…。振り返れば、人間関係で悩んで辞めた前の職場も、「私に合わない職場だった」のではなく、「私が相手や会社の思いに合わせられなかった」と気付いたのです。

「変わったね」と言われて

そこからの毎日は一変。仕事がスムーズなのです。できるところは手伝い、やりきれないところは「手伝って」とお願いする中で、じわじわ感じる仲間との心のつながり。「こういうやり方あるんだけど、知ってる?」そんな会話も弾みます。苦手だった人とは、今や冗談まで言い合う仲。「気難しい人」「言葉にトゲのある人」だったはずなのに、「責任感の強い人」と、見え方が全く違うのです。 

上司から「あなた変わったね」と言われた時は、「認めてもらったんだ」と感じました。初めて味わう仕事の喜び。泣けるほどうれしく、込み上げてきた思い…。それは、神と亡き両親への感謝でした。 

夫婦げんかばかりだった両親は「嫌い」。そう思っていた私の心が、「2人が子供の頃から私に教えてくれた仕事を、40年も続けられて仕合せ」と、180度変わっていたのです! 私が毎日、楽しみに読んでいる「喜びの声」。「みんなすごいな」と思っていた体験を、私もできていることに、大きな喜びを感じています。

「教え」を人生の支えに生きるほど 感謝の思いが引き出され 多くの出会いが生きる
 出会いを重ね 深めゆく人は
    奉仕の心を身に付け 互いの運命を重ねているもの(存在)
仕事――我が「運命」の力を 世に奉仕して「生きる」 心の姿をいう
 生きがいを手にする心(人生)が ここにある

「教え」を人生の支えに生きるほど
  感謝の思いが引き出され
        多くの出会いが生きる
 出会いを重ね 深めゆく人は
  奉仕の心を身に付け
    互いの運命を
       重ねているもの(存在)
仕事――
  我が「運命」の力を
    世に奉仕して「生きる」
            心の姿をいう
 生きがいを手にする心(人生)が
             ここにある

『真実の光・神示 令和4年版』113ページ