感謝はしても「それはそれ」
定年退職をした夫は、「これからは、わしが母ちゃんの支えになるからな!」と、仕事に行く私を送り出してくれます。寒い朝には私の車を温めてくれ、帰ったら温かい食事。「ありがとう」と感謝していました。でも、「それはそれ」だったのです。
何でもすぐ私に聞いてくる夫。「○○ちゃん(嫁)の電話番号何だっけ?」「仕事の休みはいつだい?」。私は、「いまさら聞いてくるってどういうこと!?」「休日はカレンダーに印を付けてあるでしょ!」などと、イライラしてしまうのです。
半年ほど前、突然、夫の手や足の裏に、水膨れのような物がたくさんできて、グローブのように腫れ上がってしまいました。病院で見てもらっても原因不明で、首をかしげる医師。「あと少し遅かったら、入院でした」と言われるほどの状態でした。
「何でも聞いてくる夫」の前に…
「なぜこうなった?」と思いながら、心によぎったのは、いつも神の教えで学んでいる、「起きてくることは、必ず自分に気付きを与えるきっかけになる」ということでした。
「何でも聞いてくる夫」。その前に、「何でも伝えていなかった私」がいたことに気付いたのです。神が、「足元だよ、足元だよ」と優しく教えてくださった気がしました。それなのに「こうでしょ!」と言い聞かせたり、「もう!」と責めたり、「私も働いてるんだから」と、長年の気の強さまで…。夫は寂しかっただろうな、分からなくてごめんなさい…という思いが込み上げました。
バチバチ出ていた、心の火花が消えた瞬間…。「お父さん、食器片付けてくれて本当にありがとう」「わーうれしい」などなど、弾むような気持ちが生まれてきました。夫は、神の教えを学びながら、「俺のことがこの本に書いてある」などと言い、私も一緒に教会図書を読んでは、「夫に求め過ぎていたな…」と反省しきりです。不思議なことに、膨れ上がった夫の手足は見る見る良くなり、医師から「驚くほどの回復の早さ」と言われています。
全てを糧にしていける確信
朝起きたら、2人で同時に「おはよう」。夜寝る前には、「きょうもありがとね」。すったもんだして、そっぽを向いていた私たち夫婦が、今は毎日、真っすぐ向き合っています。「おまえがいてくれてよかった」とも言ってくれて、夢のようにうれしいです。
夫に、「お父さんって、たくさんいいところあるよね」と伝えたら、「今頃、気付いたんか」との返事。でも、その顔は穏やかに見えました。原因不明の病も、糧にしていける確信。「神と生きたら怖いものなしだね」という心を、夫婦で頂いています。
「教え」を学び 「真理」に悟りを得て 心(人生)に生かせる人は皆
相手の気持ちを受け止め 正しい関わりを深めてゆける
仕合せを共有し 会話の絶えない家庭の姿が ここにある
「教え」のある家庭に 夫婦の運命は重なり
互いの実体を 「真理」に生きて高めることに 気持ちが向かう
「教え」を学び
「真理」に悟りを得て
心(人生)に生かせる人は皆
相手の気持ちを受け止め
正しい関わりを深めてゆける
仕合せを共有し
会話の絶えない家庭の姿が
ここにある
「教え」のある家庭に
夫婦の運命は重なり
互いの実体を
「真理」に生きて高めることに
気持ちが向かう
『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』19ページ(中略あり)