夫が1年前に旅立って以来、書道教室を続けながら、ホテルで客室清掃の仕事をしています。
限られた時間で片付けと準備をするので、てんてこ舞いのときもあります。ですが、「お客さまの疲れは取れたかな」「家族で楽しい時間を過ごせただろうか。お子さんは満足したかな」などと想像しながら頑張っています。
皆さんと直接お会いすることはなくとも、「身も心も休まって、また来たいと思っていただけるように」という思いを込めて部屋を整え、ウエルカムカードを添えます。
コロナ禍の出勤体制に不満が
ことしは、新型コロナウイルスの影響で、客足が遠のいています。ホテルからは、出勤人数を絞り、自宅待機の人にだけ9割補償をするというお達しがありました。仕事に出る人の中には、「そんなのは不公平だ。みんなで訴えよう」と言う人も出てきました。
私は出勤することになり、最初は不公平と思いました。しかし、日頃学んでいる神の教えから、「このような時に仕事ができるのは、頼りにされていることなんだ」と気付いたのです。
感謝の思いが伝わり収束へ
それからは、「みんなと気持ちよく仕事をさせてほしい」と神に願いながら、仕事に取り組みました。そんなある日、「未熟な私だけど、お仕事をさせてもらえることがありがたい。認めていただいて、感謝しかないと思えるんだ」と、仲間に自分の気持ちを伝えられたのです。
それが、訴えようとしている人にも伝わり、「それもそうだな」と、訴える動きが収まりました。今では、「感染症の影響が収まったら、またお客さまにお越しいただけるように…」「今休んでいる仲間の分まで頑張ろう」と、みんなで心一つに取り組んでいます。
夫に安心してもらえる毎日を
神の教えを学んでいなかったら、相手を思う心はこんなに出てこなかったと思います。
書道教室でも、子供から大人まで、いろいろな生徒さんが来ます。中には、騒ぐ子もいて、叱ることもあります。でも、帰る時は、心からの笑顔で「また来てね」と見送ります。みんなに書を大好きでいてもらいたいからです。
真実の神に出会えたこと、素晴らしい教えを学べることに感謝。毎日を明るい心で過ごせ、夫にも「見ていて!」と言える今の私です。