No. 1079

“イライラさせる天才”から
劇的に改善した親子関係
(東京都KY/70代女性/エステティシャン)

「お母さんは、人をイライラさせる天才だね」と、娘の言葉。きちょうめんな性格のため、きちっとしていない私のことが気に入らないのです。イライラの始まりは、ふたの閉め忘れだとか、ちょっとしたことですが、積み重なると大爆発。「何回言ったら分かるの!」「私、そういうのが一番嫌なの!」と責め立てられ、私は黙って耐えるだけ。心臓の鼓動はバクバクと早くなり、締め付けられる思いになるのです。

娘の後ろ姿を見て誓う

娘は、20代で膠原(こうげん)病とネフローゼ症候群という難病を患っており、体の抵抗力がないため、年に数回は入院します。ある時、娘が「何でこんな人生なんだろう…」と泣きました。本当はすぐに抱き締めてやりたかった…。でも、胸が詰まって、「大丈夫よ」と言うだけで精いっぱいでした。

しばらくして、娘が「お母さん、さっきは心配掛けてごめんね」と言うのです。本人が一番つらいのに、親を気遣うなんて…。涙を拭う後ろ姿を見ながら、絶対に何とかしようと誓ったのです。

「分かる」だけでは不足

夫を亡くし、朝から晩まで働く私は、神の教えをゆっくり学ぶ時間が取れません。でも「ちょっとした時間」は取れると思い、隙間時間に教会図書を読んでいきました。読書は大の苦手ですが、不思議と心に入ってきます。体が弱くて、特に衛生面で過敏になる娘。気持ちは分かる。「分かる」けれど、「思いやっている」わけではなかったことに気付きました。

娘は、仕事から帰ると「ああ、疲れた」と言います。体力がないのに、毎日頑張っているなと心底思えるようになりました。「大変だったでしょう」と娘の心を包んで、温かい物を作って…。やがて、食事の後、30分以上も2人でおしゃべりをするようになったのです。昔、娘に「うちは会話のない家庭だからね」と言われたことを思い出しました。二度とそんな思いをさせまいと、一生懸命耳を傾けました。

心も、体も優しく包み込んで

今、娘の顔はいつも穏やかで、私が怒られることもなくなりました。昨年の皆既月食の日、「お母さん、月欠けてきたよ~」と呼んでくれました。2人並んで見上げた夜空。娘が、ゴロンと寝転がり、私の膝に頭を乗せました。こんなふうに甘えてくるなんて、いつぶりでしょう…。うれしくて、いとおしくて、そっと抱き寄せました。「わあ、すごいね。すてきね」「宇宙から見たら、人間ってちっぽけだよね」そんな話をしました。とっても仕合せな時間でした。

娘は体まで元気になり、今は全く入院していません。最近は、口数の少なかった次男も明るくなり、娘と息子が楽しそうに話していて、何だか和気あいあいの我が家。私の体調が悪いと、2人して気遣ってくれ、本当に仕合せです。「イライラさせる天才」から180度変われたことに自信を持ち、これからも、神が言われることを素直に、即実践したいと思っております。

神示を通し 人の姿を見詰めるのである
 必ず相手の思いが見えてくる
見えたなら 優しく包む我を目指せよ
 会話―― 「心の交流」と悟りて
    相手の心が生き生きと 優しく豊かに広がるように触れること
 そこに 皆の「人生」 生き方も守られるのである

神示を通し 人の姿を見詰めるのである
 必ず相手の思いが見えてくる
見えたなら 優しく包む我を目指せよ
 会話――
  「心の交流」と悟りて
    相手の心が生き生きと
     優しく豊かに広がるように
             触れること
 そこに 皆の「人生」
      生き方も守られるのである

『真実の光・神示 平成27年版』18ページ