No. 1060

家庭内暴力に耐えた人生
「今が一番仕合せ」へ!
(東京都CS/50代女性/病院職員)

父は、私が小学生の時に他界。母は、兄2人と私、3人を夜の仕事をしながら育ててくれました。

長兄は、父が亡くなってから変わりました。学校に行かず、次兄と私に暴力を振るうようになったのです。髪をつかまれたまま、引っ張り回され、たたかれ…。ひどいときは、母にも手を上げました。兄が憎くて憎くてどうしようもない。つらい。ここから出たい。地獄のような毎日でした。

母は、救われたい一心でいろいろな宗教にすがり、私も入信したものの、兄の暴力は収まるどころか悪化する一方。いつしか、私は「自分はまだ未成年だから、兄を殺しても罪は軽いかも」と考えるようになりました。やがて、兄は統合失調症と分かりましたが、憎しみに染まりきった私の心。同情という感情は生まれてこなかったのです。

兄の心、母の心が見えてきて

高校生の時、母が神示教会に信者籍を置き、私たちも信者にさせてくれました。わらにもすがる思いで、「つらい、苦しい」と祈願しました。不思議と気持ちが軽くなるのが分かり、「この神は何か違う。心を救ってもらえる」と感じたのを覚えています。

神の教えを夢中で学ぶ日々。「憎い」で一色だった私の心に、「何でお兄ちゃんはこうなっちゃったのかな」「お父さんを亡くしてつらかったのかな」という考えがよぎりました。それに、母は、兄をとても大事にしています。「何でそんなに?」と思っていましたが、大切な我が子だからかな…と、母の気持ちも分かった気がしました。

とはいえ、兄への恐怖や憎しみが消えたわけではありません。でも、「寄り添ってみようかな」という思いが芽生え、自分から話し掛けていけました。そうするうちに、少しずつ家庭内暴力は収まったのです。

それからしばらくして、母が亡くなりました。そのショックからか、兄は薬を飲まなくなり、大声で怒鳴るように…。この時も、私の支えは学びと祈願でした。「何をしたかより、どんな心でしたかが大事」と学んだ時の衝撃といったら…。兄と関わる時、「こんなにしてあげてるんだから」という心があったと初めて気付いたのです。兄と妹という、特別な縁を頂いた私たち。心を込めて関わりたいと、祈願しました。

一生来ないと思っていた日が…

今、兄は、見違えるほど穏やかに過ごしています。昔は私が心配する側だったのに、今では兄の方が、「元気か?」と電話をくれ、「元気だよ。ちゃんとご飯食べてる?」と会話が弾むのです。私の持病を心配して、「薬飲んでる?」と気遣ってもくれ、兄の優しさが心に染みてきます。

もともと兄は真面目で、人を裏切りません。病気でかき消されていたその良さが今、また出てきました。いえ、神のご守護の中、「良さが見えるようになった」というのが、正しいのかもしれません。兄のことを思う時、昔の怒り狂った顔ではなく、笑顔ばかりが浮かぶのも、不思議な感覚です。

私がこんな心になれる日は、一生来ないと思っていたのに…信じられません。人生の中で、「今」が一番心穏やか。「今」が一番仕合せ。それを毎年更新しています。

朝夕 祈願を通し 我が思い(心)を語って 人生歩む
 併せて 神の教えを楽しく学ぶ
 必ず生き方が変わる
    感じ方が豊かになる
 人 物に触れ 共感し 感動し 愛が我が心を包むと申す
我が心のありよう見詰め直し 「信者心」を神に願い求めて祈願する
    自然と心明るくなって 今ある悩み 苦しみ 迷い 消えゆくはず

朝夕 祈願を通し
    我が思い(心)を語って
              人生歩む
 併せて 神の教えを楽しく学ぶ
 必ず生き方が変わる
    感じ方が豊かになる
 人 物に触れ 共感し 感動し
       愛が我が心を包むと申す
我が心のありよう見詰め直し
 「信者心」を神に願い求めて祈願する
  自然と心明るくなって
    今ある悩み 苦しみ 迷い
            消えゆくはず

『真実の光・神示 平成18年版』231ページ(中略あり)