No. 1051

高齢になった親との同居
消えたイライラ、増えた笑顔
(秋田県MS/50代女性/無職)

3年前に退職し、高齢の両親と常に一緒の暮らしが始まりました。どんどん積もる母への不満。細かく口出しするのです。野菜の切り方一つも、「短い、食べにくい」と指摘され、「短くしてと言うからそうしたのに、何この変わりよう」と、ふつふつ込み上げる怒り。グッとこらえつつ、心の中でけんかしていたのです。

これを言った、言わないで、実際けんかすることもありました。一度始まるとチクチクチクチク、つつき合いっこです。本当は、親子でこんなことしたくないのに。どうにもできない苦しさと闘っていました。

愛猫の病から気付いたのは

心の逃げ道が欲しくなり、大好きな猫を自分の部屋で飼い始めました。実は、父は猫嫌い。でも、耳が遠いから相談しても…と思い、事後報告。渋々承諾してくれました。ところが、その猫がとても病弱で、これは何か気付かなければいけないことがあるのでは…と思ったのです。

日々、心穏やかに、感謝の思いを深めて『生きる』心を、神に願う」。希望の光勉強会で学んだ神示が、本当に心に残りました。これをとにかく祈願し続け、いつにも増して教えを学びました。父は家族の心を支える。母は家族の心をつなぐ。神が言われる役割を、親は果たしていない。だから、私が仕合せになれない。ずっとそこで止まっていた心が、「では自分は?」と、初めて前に進んだのです。両親と会話せず、歯向かってばかりの私こそ、子供の役割を果たしていなかったのです。

心に留まらなかったものが…

そんな時、私が高熱を出して寝込んでしまいました。その間、母はかいがいしく家事をしてくれました。作ってくれたおかゆのおいしさといったら! 優しい、優しい母の味。こんなに温かい気持ちをもらっていたんだな…と。それをいつもはねのけてきたのは、この私だったのです。

閉じていた心の目が開きました。耳が遠いとか、口うるさいとか、今の年老いた姿しか見ていなかったけれど、私が子供の頃から、たくさんの愛情をくれた両親です。恩返しするのは今。「これ食べたいかな」「好きだったよね」と思いながら、ご飯を作ります。母はもう、切り方がどうのと、細かいことは言いません。父が言ってくれる「気を付けて出掛けておいで」。さりげない言葉ですが、そこにある父の愛情が、ちゃんと心に留まるようになりました。

神から頂いたプレゼント

猫嫌いの父が、猫に話し掛けています。今まで聞いたことのないようなかわいい声で、「おはよう。返事してごらん」と一生懸命です。「今、起きたよ~」と教えてくれることもあり、3人で猫を囲んでニコニコ笑顔。猫も元気に走り回って、家の空気が全く変わりました。

次から次へと気付きを頂き、神が、時代の流れにのまれないように、駆け込み乗車をさせてくださった気がしてなりません。神の愛を感じたこの体験を絶対忘れず、目指すは、相手の思いを受け止められる人。今年の目標にして、取り組んでいます。

心の渇きを潤すものは 家庭に育まれる「愛」
 家族それぞれが 任と立場を知って 正しく関わる
 自然と 家族の心は一つに重なり 実体を高め合う家庭と成る
――家庭は 運命を磨き 実体を高める心(魂)の古里――

心の渇きを潤すものは
        家庭に育まれる「愛」
 家族それぞれが 任と立場を知って
            正しく関わる
 自然と 家族の心は一つに重なり
      実体を高め合う家庭と成る
――家庭は 運命を磨き 実体を高める
         心(魂)の古里――

令和4年7月23日 信者心の基勉強会家庭編(中略あり)