No. 1820

“押し付ける”癖を修正し
娘と心の通い合う関係に

(山形県MH/60代女性/自営業)

11年前に夫を亡くして程なく、「東京でやりたい仕事がある」と家を出ていった娘。一人取り残された時の寂しさは、今でも涙がこぼれるほどでした。同時に、東京での新生活に心配が募りました。夢を抱いて飛び込んだ仕事は長続きせず、その後、バイト先で知り合った人と始めたお店は、コロナ禍の影響もあって閉店。しかも、今度は借金を抱えたまま、二人で福岡に引っ越すと言うのです。苦労するのは目に見えていて、“引き留めたい”気持ちでいっぱいでした。

自分の思いの強さに気付いて

救いを求めて偉光会館に足を運び、神の教えを学んだり、信者仲間と触れ合ったり。そのたびに、見えてきたのは自分の姿でした。「あれだけ援助した私に、説明もなく店を畳むなんて」「もっとこうすればいいのに…」。新天地で頑張ることを決めた二人を責め、思いどおりにならない娘に腹を立ててばかり。「我が娘は、どうしてこんなに苦労する道ばかり選ぶのか。ふびんでならない」。根底にあったのは、紛れもない娘への愛情です。でも、心から相手を思っての言動だっただろうか。親の価値観を押し付けるのは間違いでした。この“悪い癖”を修正しなければ…と決意したのです。

怒りも、不安も、心配も、祈願で神に語っていくうちに、きれいに流れていきました。気持ちが軽くなり、「娘を信じる心」に変化。その思いが伝わったのか、ことしのお正月には、4年ぶりに帰省してくれたのです。うれしくて、うれしくて…。とにかくゆっくりさせてあげたい! 手料理を食べさせたい! 心からの笑顔が見たい! 娘を思いやる気持ちを祈願しながら過ごした日々は、本当に温かく、楽しい時間でした。「一緒に過ごせて仕合せ」。それまでの、相手を縛り付ける言葉とは違う、素直な気持ちも伝えられました。娘も、「また頑張る!」と明るい表情で、福岡へ戻っていきました。

本心から寄り添うことが

ところが、しばらくしてかかってきた電話の声は、明らかに元気がありません。「何かあった?」と聞くと、「もう限界。いつもお金のことでけんかになる」と泣いています。こんな時、昔の私なら、相手の気持ちを確かめもせず、「だから言ったでしょ!」と一方的に伝えていたでしょう。それが、「つらいよね」「よく頑張っているよ」「帰ってこられる場所があるんだからね」と、本心から寄り添えたのです。娘も、「思うようにならないときは、何か気付かないといけないことがある…」と伝えた私の気持ちを受け止めてくれて、早速、配信授業を視聴。「情報にのまれてた」「パートナーに頼り過ぎてた。まず、自立しないとね」などと言っていました。そして、相手と話し合い、それぞれの道を歩むことを決めたのです。

一つでも多くの癖を改めたい!

今は、親子で暮らしている私たち。まだ、自分の枠に当てはめそうになることもあるものの、学べば必ず修正できて、ありがたいです。「人の恩を感じ、縁を大事にしていて偉いな」と、我が子の新たな良さにも気付けました。娘は、新しい職場で頑張っています。過去を悔やむ言葉を口にすることもありますが、「『あの出来事があったから』と言えるよう、一緒に頑張ろう!」と、温かく励ませる私になれました。おかげで、笑い声に包まれる毎日です。

一人一人の人生に最後まで寄り添えるのは、神魂のお力。親であっても、してやれることには限りがあります。だからこそ、親子で神の教えを学び、一つでも多くの“悪い癖”の修正に努めていきます。

「教え」で関わる家族は
 自然と会話が増え
     家族に向ける愛情も深まり
  その家庭がつなぐ「心の道」を
             修めてゆく
今日 信者が成すべきことは
 家族一人一人が 「教え」を学び
 「人生の真理(すがた)」に気付いて
     祈願で「実体」を高める努力
 この思いの深まりが
   信者の人生を 開運へと導き
        その家庭は栄えてゆく

(令和6年4月29日)