(山梨県JF/50代女性/会社員)
昨年、コロナに感染。がんと糖尿病を患う夫への感染は、どうしても避けたい。ですが、夫婦二人暮らしの我が家に、隔離できる部屋はありません。そんな中で、夫は一生懸命に看病してくれたのです。
夫の優しさ、愛に触れて
その姿を見て込み上げたのは、申し訳ない気持ちでした。普段の私は、食事の支度中、ごろごろしている夫に、イライラ、カリカリ。夫は体調が優れない日もあるので、仕事から帰ると、「きょうは大丈夫だった?」。気遣っているつもりでも、内心は責める心でいっぱいだったのです。そんな自分が嫌で、ずっと変わりたかった。でも、変われないままでした。
なのに、寝込んでいる私の、「あれが食べたい」「こうしてほしい」という要望に、文句を言わず、嫌な顔もせずに応えてくれる夫。これが無償の愛! 寄り添うとは、相手を丸ごと受け入れる、広くて、優しい心…だと思いました。こんな気持ちになれたからか、体はつらくても、夫が作ってくれたおかゆがおいしくて、軽く2杯はお代わり。おかげで体調はすっかり回復。たった5日で、私の心も大きく変わりました。
フォーカスすべきは“心の姿”
このことで深く残ったのが、「これまで私は、夫の何を見てきたのだろう?」という思い。目に映る姿ばかり見て、見えなかった心。相手の気持ちを全く感じ取ろうとしていなかったと、初めて気付いたのです。これからは“心の姿にフォーカスしよう”。ありのままを受け止めて、言いたいことを優しい言葉で伝えたいとも祈願するようになりました。
そう意識し始めた、ある朝のことです。体調の優れない夫が「仕事を休もうかな」と言い出しました。だるくて、不安なのかも…と思い、「頑張れるときに働けばいいじゃない」。そんなふうに寄り添えたら、安心したのか、夫は心が明るくなったよう。気持ちを切り替えて、出勤していきました。相手が弱っていたら、自分が支えればいい。それが夫婦なんだと思います。
もっと思いを感じ取りたい
もし、形にばかり気を取られていたら、気持ちを伝え合う心地よい会話なんてできなかったはず。夫の本音や気持ちが、やっと分かり始めた今、心の成長をすごく感じます。でも、まだまだ。夫の優しい心根を、より深く感じ取れる自分でありたい…。次なる成長を目指しています。
家族との関わりが いかに大切か
気付くべし
「教え」を学ぶほど
人生の真実が見えてきて
家族と関わる心が分かる
「教え」を
人生の支えに生きる人間は
家族との関わりを通し
「真実の愛」が芽吹き 育つ
「真理」で関わる家庭が
家族それぞれの実体を
大きく引き上げ
開運かなう
心の動きが取れる人間を育てる
(令和6年6月1日 『友輪』342号10ページ〈中略あり〉)