No. 1649

不安障害の私が「がん」に
その時、前向きだったのは

(福岡県KA/40代女性/会社員) 

「人が怖い」。幼い頃から思っていたことです。生きづらさを抱えながら成長し、不安障害と分かりました。常に不安感や恐怖心が付きまとう人生でした。そんな中で染み付いた、「どうせ私なんか…」という思い。このマイナス思考が変わり始めたのは、神と出会ってから。誰もが、人の役に立つ良さを神から頂いていると学び、ありのままの自分を認められるようになったのです。 

勇気を出して父母に伝えたら…

そんな私が、1年ほど前、がんと診断されました。病名を聞いただけで、「もう駄目だ」と強い恐怖心に襲われます。つらくて、怖くて、涙が止まらず、何とか救われたくて、偉光会館へ駆け付けました。そこで祈願したり、学んだりしていると、驚くほど気持ちが落ち着いていったのです。 

そして気付いた、「家族との関わり」の薄さ。子供の時から、「あんたが悪い」と叱られることが多く、何も話せなかった過去。今回の病気のことも、「言ったら、きっと怒られる」と考え、なかなか言い出せませんでした。けれど、健康は、家族との温かい関わりがあってこそ得られるもの。恐怖心に負けないように祈願しながら、思い切って打ち明けました。すると、驚きながらも、私を心配してくれる父母の気持ちが、痛いほど伝わってきました。だから、その後も、状況を細かく報告していったのです。 

家族との心の距離が近くなって

さらに、大人になってから疎遠になってしまった姉のことも、頼ってみようと連絡。姉も私を案じてくれて、二つ返事で病院への送迎や付き添いをしてくれました。心に染みる家族の存在。「疎遠になった」「怒られる」。どれも私の勝手な思い込み。私の方こそ感情をぶつけてしまったこともある…。いろいろな思いが巡り、家族との心の距離がぐっと近づきました。 

「医師との信頼関係も大切」「治してあげたい患者になること」と学び、神に祈願しながら、主治医に、不安な気持ちや分からないことを一生懸命に伝えました。それに応えるかのように、医師も丁寧に説明してくれて、「この先生にお任せしよう!」と心底思えたのです。手術には、信じられないほど穏やかな気持ちで臨むことができ、無事に退院。両親も、それまでになく優しく寄り添ってくれました。私が父母に、折に触れて、状況も気持ちも伝えていたから、安心してくれたものと思います。

「私は健康」と言い切れる毎日

実は、その後、再びがんを患いました。しかし、何の気張りもなく家族に伝えられ、何の不安もなく治療に臨めています。それどころか、今回の節目を糧にしようという気持ちまで。不安障害を抱えている私が、この状況で、こんなに前向きな心でいられるなんて、到底あり得ないこと。放射線治療はもう少し続きますが、心が元気でいられる今が一番仕合せ。病名が付いても、心が元気なら健康と実感。私は紛れもなく「健康」です! うれしいことに、20年以上変化のなかった不安障害の治療にも、好転の兆しが見えてきました。これも、今までにはかなわなかったことです。 

心を守ってくださる神の絶大なお力を実感する毎日。明るい心で過ごせることに感謝が湧き上がります。生き方をもっと高めて、もっと明るい心で暮らしたい。そう決意しています。

「教え」で関わる家庭を築く
           努力をするべし
 自然と心は安定し
   感謝の思いが
     「人生」の迷いを消してゆく
 成すべきことは
   奉仕の心を知って
     出会いを生かす心を欠かない
 気持ちは 明るく 強く
   人々(ひと)に関わる思いが
            深まってゆく
 この時に 人間は
        真の健康を手にできる

令和6年2月23日 『友輪』341号18ページ