No. 1647

心から消えた“離婚”
家族が重なるコツは会話に

(長野県CS/60代女性/自営業) 

長男を授かった後、一人で育児をこなし、経済的な不安などもあって、産後うつに。2人目の妊娠を機に、実家のある長野への移住を夫に伝えましたが、うんと言ってくれません。でも、私は心身ともに限界状態。離婚してもいいとまで言って、ようやく分かってもらえたのでした。 

1年後、夫は私たちの元に来て就職。しかし、性に合わず、夫は単身、東京へ。私はうつを乗り越え、店を経営しながら2人の子供を育てました。夫とは20年も別居状態で、ずっと離婚を考えてきたのです。 

つらさをどうにかしたくて

年に何度か帰省する夫は、いつもイライラ、ピリピリ。子供たちは怖がり、家族とのだんらんはなく、「こんなことなら、帰ってこなくてもいいのに!」と不満でした。我が子に父親の良さを伝えたくても、自分がそれを感じていないため、まともなことが言えない。こんなつらさをどうにかしたくて、教務相談で打ち明けました。 

「夫なんていなくても…」そのように思う心が、子供たちに受け継がれていくと聞いて、ドキッ。それだけは絶対にさせたくない! ならば、本気で変わろう! 本気モードで学んで心に響いたのが、「愛心、愛語」「相手を受け入れる心」。それがほしい、でもできない、夫を心から思えるようになりたい…と、ありのままを祈願しました。すると、「仕事はどう?」「お疲れさま」「頑張ってね」と、夫を気遣う心が出てきたのです。そのうち、ピリピリしていて嫌だとも話せて、家族で仲良くやっていこうという会話まで。何と、帰省した時の夫の顔つきも柔らかくなっていきました。みんなで和やかにだんらんし、笑い声が飛び交い、一緒にいて楽しいと思える時間になりました。

会話の大切さを実感

ある時、20年ほど前に、単身で東京に行った夫の気持ちを感じて、伝えてみたのです。「知らない土地で、友人もいなくて、孤独だったんだよね。慣れない仕事もつらくて、自分のやりたいことを追い掛けたかったんでしょう」。すると、夫は「いや、俺がいけなかったんだ」と言ってくれ、長い間のわだかまりがほどけていくようでした。お互いに分かり合えなかった私たち。夫婦の心が重なるには、やっぱり会話が大切…そう実感しました。いつの間にか「離婚」の文字は心から消え、以前のように、互いを思い合える間柄に戻れたのです。 

夫婦で学んだだけで次々と…

バラバラだった夫婦の心が、ここまで変われたのは、夫婦で神の教えに触れてきたから。毎日、電話越しながら、1年以上も、二人で教会図書の読み合わせをしてきました。ただそれだけなのに、お互いの心は確実に変わってきたのです。 

家族4人で過ごした昨年末。料理の得意な長男が腕を振るい、家族で楽しく語り合え、今までで一番すてきな年越しでした。同じ東京に戻るのに、別々に家を出ていた夫と長男が、何と一緒に…。2人の後ろ姿を見ながら、神の教えがなければ、こんな光景を見ることは絶対になかった…と感無量でした。 

良いものを受け継げるように

ことし、夫から初めて家族旅行の提案がありました。また、定年後は、長野で暮らしたいと考えている様子。今、“家族っていいな”と心から感じられるのが仕合せでなりません。子供たちに、もっと良いものを、もっと仕合せを受け継いでいけるように、夫婦でますます心を磨きたい。今生で出会えたこの家族との時間も、会話も、大事に大事にしていきます。

人は皆 神の手の中
  我が家の「心の道」を受け継いで
      有限の時(時代)を生きる
「教え」を通し
 「和のある家庭」の姿(真理)を学ぶ
 自然と家族との関わりが深まり
           調和が生まれる
調和がつくり出す力(環境)は大きい
 調和の基に 人間は実体を高め
  「運命」に重なる人生を歩んでゆく
家族で「教え」を学び
  「真理」で心重なる所(環境)に
     「和のある家庭」が生まれる

『真実の光・神示 令和3年版』82ページ(中略あり)