No. 199

自分の思いが通じない…
親子関係の解決の糸口は?
(香川県TK/70代女性/主婦)

自慢の子供だったはずが…

一人息子を女手一つで育ててきました。幼い時はとても素直で、自慢の子供でした。

その息子が高校卒業後、就職したものの、思うように仕事ができず、感情的になることが増えていきました。そのたびに、私なりにいろいろアドバイスしましたが、逆効果で、全く言うことを聞かなくなってしまったのです。

話し掛けても感情をぶつけられるだけ。何を考えているのか、どうしたらいいのか、見当もつかない状態が何年も続きました。

地獄のような日々を変えたもの

「どうして? 何でこうなったの?」と、家にいるのが地獄のようでした。でも、手塩にかけて育ててきた我が子…。必ず救いはあると信じて、神の教えをひたすら学びました。

ある日、勉強会で「相手の心を大切にすること」と聞いて、はっと気が付きました。私は、自分の思いを息子に押し付けていたのです。子供のためと思っていましたが、自分を満足させたかっただけでした。

それからは、とにかく息子を受け入れる気持ちで接しようと心掛けました。感情的になっていても、思いを受け止め、聞く姿勢を貫いたのです。

そのうちに、だんだんと自分の気持ちや状況を話してくれるようになっていきました。仕事でミスをしてしまうこと、出勤する意欲がなえていくこと…。息子は息子で苦しんでいたのです。そして、心療内科に通っていることも打ち明けてくれました。

病気が分かっても前向きな息子

しばらくして、発達障害と診断されました。その症状で、仕事に影響が出ていたのです。結果的に退職することになりましたが、息子の気持ちは前向きでした。

その後、息子は障害者支援施設での仕事を始めました。家では職場のことをいろいろ話してくれるので、頑張っている様子がよく分かります。今は、自分の得意なパソコンを使った作業をしていて、生き生きと働いています。

息子との関わりを通して、心に寄り添う大切さを学びました。神の教えの素晴らしさを強く実感する毎日です。