No. 1616

心の歩調を合わせて
同じ方を向ける夫婦に

(佐賀県TO/60代女性/パート) 

子供がいないこともあり、それぞれ好きなように生きてきた私たち。“けんかしないから仲がいい”と思いつつ、何となく違和感があったのも事実です。 

小さな不満がゴロゴロあった

ふと、「自分の心の奥底は?」と見詰めてみたら…。夫がYouTubeを楽しんでいても、「またそんなの見て!」と、私の視線は冷ややか。のんきな姿にイライラし、「ここに行こう」と誘って「ノー」ならカチン。小さな不満が、ゴロゴロ転がっていたことに気付きました。 

相手のことを思えたら…

ある日、ちょっとしたリフォームを、夫がしてくれたのです。それも私の部屋だけ、快適に過ごしてほしいから…との理由で。夫なりに私のことを考えてくれていると思ったら、うれしさが込み上げました。 

この時、“誰にも、いろいろな思いや都合があるんだ”と、ハッとしたのです。なのに、私は相手に思いを押し付けて、自分の意見に従わせたい気持ちだったと、大いに反省でした。心の幅が少し広がって、「夫に歩み寄ってみようかな」と、今までになかった感覚まで湧いてきたのです。 

関心を持って、何でも共有

まず目標にしたのは、夫に温かい関心を寄せること。「何が楽しいの?」「何でそんなに熱心なの?」。YouTubeも、興味のない政治のことも、夫の思いを聞いて、自分も意見を重ね、いろいろ話すように。ちょうどその頃、ぎっくり腰で動けなくなりました。 

私は人に頼るのが苦手。でも、頼まざるを得ない状況になって、初めて夫に「悪いけれど、これお願いできる?」と言えたのです。何かと共有したことをきっかけに、一緒に料理をして、YouTubeを見て、腰が治ってからは、何年かぶりに二人で買い物も。夫婦で過ごす時間は、一人よりも心地よく、楽しくて、もっと増やしたいと思いました。 

夫婦の関わりを大事に

温かい関心も身に付いてきて、昼寝をしている夫にタオルケットを。ところが「要らない」と拒否。以前なら、イラッとするだけで、それ以上の関わりはしなかったでしょう。それが、「大切な人が風邪をひいたら大変だから」と言うと、うれしそうに首まで掛けてくれました。 

行きたい所があっても、夫の顔色をうかがって、なかなか言えなかった私。二人の時間を大事にしていたら、素直に思いを伝えられ、夫も受け止めてくれます。本音を言えなかったのは、夫を理解しようとしなかった自分に問題があったから…と分かりました。 

二人で同じ道を進みたいから

一緒にいながら別々の方を向いていた私たち。好きなことをして、好きなように生きてきたこれまでより、はるかに仕合せです。 

今は、心の歩調を合わせられるようになりました。同じもので感動し、喜べる夫婦になりたくて、自己中心だった私が、“自分軸”から“相手軸”へと一変。夫に寄り添う心になれたことが、今年の大収穫です。

人間の正体は魂
    その魂が休まる場として
             家庭がある
「運命」に重なる人生を手にするために
 「真理」を我が家(家庭)に生かし
   思い重なる家(環境)を
            大切にされよ
ただ会話を楽しみ
 互いに「思い」を交流すればよろしい
気持ちの共有が共感を呼び
   自然と和心育つ家庭となってゆく

『真実の光・神示 平成26年版』103ページ(中略あり)