No. 1611

夫のがん宣告で目が覚めた
足りなかったのは“感謝”

(山形県MK/70代女性/飲食店勤務) 

仕事に黙々と励む夫は、元気が取りえでした。ところが、今年に入って急激に痩せ、頻繁に水分を取るように。もしかして糖尿病? 不安がよぎりました。 

病院を勧めても腰が重く、受診した時には即入院。糖尿病とステージⅡの膵臓(すいぞう)がんと判明したのでした。がんの中でも、気付いた時には手遅れ…といわれる膵臓。もう助からないかも…。ショックで胸が張り裂けそうでした。 

自分を見詰め直せたら…

すぐさま夫婦で教務相談へ。そこで、互いに見詰め直したのは、伴侶への感謝と思いやりの心。思えば私は、仕事で疲れている夫をいたわることもなく、「こういうところが駄目」と責めては、いらいらしていたのです。小学校から一緒の夫は、“いるのが当然”の人。もし、いなくなったら…と思って初めて、夫が私にとってどんなに大切な人かに気付いたのです。 

「嫌な思いばかりさせてごめんなさい。私、あなたがいないと駄目」。心からわびる私に、無口な夫が「おまえには感謝している」と。今までのいろいろな思いが流れ、気持ちが重なったように感じました。 

心の動く方向が変わる不思議

朝夕に不安な気持ちを祈願するにつれ、心の動く方向が不思議と変わっていくのです。今こそ、妻としてしっかり支えよう。私も夫と一緒に頑張りたい。心が前に向きました。「体調はどう?」「無理しないでね」。夫に寄り添おうとする優しい心が、どんどん湧いていきました。 

ある日、医師が言うのです。「膵臓がんは見つかりにくいのに、糖尿病になったから発見できて良かった。しかも、手術ができる大きさで…」と。「本当にそうだね」と夫と喜べて、不安よりもずっと、感謝の方が増しました。治療に向けて、夫の気持ちがなえることもなく、2カ月にわたる抗がん剤治療では、副作用がほぼなし。手術も無事成功したのでした。 

夫との時間を大切にしたい

退院から2カ月後には、仕事に復帰。本当にがんで手術をしたの?と思うくらい元気になりました。再発の不安が消えたわけではありません。でも、物事を悪く考えてしまう私が、「先を考えても仕方ない。医師を信頼していこう」と強い心でいられるのです。夫と過ごせる時間を、一日一日大切にしたい。この思いの方が、断然勝っています。

生活で変わったのは、糖尿病で、塩分控えめの食事になったこと。少しでもおいしく食べてもらいたいと思いながら作るのは、楽しいです。朝も適当にパンで…と済ませず、ちゃんと作って、昼食のお弁当も渡すと、夫はうれしそうに笑顔で出掛けていきます。妻である喜びをしみじみ感じます。 

感謝と思いやりの心を深めて

もう一つの変化は、私たちの関係。仕事中に、私が働く店の前を通ることがある夫。駐車場が混んでいるのを見たときは、「きょうは大変だったろう」といたわってくれます。仕事帰りに待ち合わせて買い物をしたり、通院に付き添ったり。「これからもよろしくね」と、心から言える自分になれたことがうれしいです。感謝と思いやりの心をもっと深めて、「人生を共にできて仕合せだった」と言い合える夫婦を目標にしていきます。

「真実の愛」が芽吹き 育つ
         我が家を求めて
 家族それぞれ
 「真理」に生きる 「心の悟り」を
            大切にされよ
「神魂」宿りし家庭には
 心身ともに「健康」手にする人が育つ

『真実の光・神示 平成22年版』105ページ