(宮城県TS/20代男性/栄養士)
2年前の4月。夢だった栄養士になれて、病院に初出勤した日。「よろしくお願いします!」。ドキドキとワクワクの中、元気に挨拶をすると、現場の上司が、私にだけ素っ気ない態度だったように感じました。
気のせいだと気持ちを切り替え、仕事に臨む毎日でしたが、理不尽なことは続きました。他の人のミスでも、なぜか「おまえだろ」と言われ、「違います」と伝えても怒鳴られるのです。もういいやと思い、「すみません」と謝って場を収めていました。
出勤前は吐き気がするようになり、仕事が終わると、一日こらえていた涙があふれてきます。シフト制なので、「上司と同じ日になりませんように」と願っている自分がいて、それも嫌でした。親に電話して支えてもらってきましたが、「もう限界」「何かに気付かないと、何も変わらない」と思い、偉光会館で教務相談を受けたのです。
上司にだけ向いていた心の目
上司が無視する、怒鳴る、文句を言う…。「上司が、上司が…」としか思っていませんでしたが、初めて「自分は?」と考えました。業務報告一つも、「本当は関わりたくないけれど、仕事だから」と事務的に伝えている自分。部下として不誠実な姿だったと、率直に感じたのです。
ちょうど教務相談を受ける直前、読んでいた教会図書に、「相手を変えるのではなく、自分を変える」という内容がありました。「自分の関わり方を変えていけばいいんだ」と、つながった瞬間でした。
自分を変えたい思いを祈願して
早速、翌日から「温かい気持ちで関わりたい」「言葉に愛を乗せられる自分に変わりたい」と祈願して出勤するようになりました。そうしたら少しずつ、上司の仕事への熱量が見えてきて、尊敬の気持ちが…。それに上司からも、フランクに話してもらえるようになったのです。ある時は、「自分には子供が授からなかったけれど、もし子供がいたら、おまえくらいの年齢だよな…」と。そういう思いで私と関わってくれているんだ、と感じてうれしかったです。
その頃には、他の人から「あなたには話しやすい」と何かと相談され、感謝されることが増えていました。しばらくして、私は「調整役」として抜擢(ばってき)していただき、別の病院に異動することになったのです。
初めて見えた「上司の愛」
異動前の最終日、上司が声を掛けてくれました。みんなに気さくに話し掛けられている私のことが、うらやましかったこと。本当はとても期待していたこと。「大変な経験を乗り越えてきたから大丈夫。心配していない」と太鼓判まで。私が愛をかけようと努力する前に、「たくさんの愛をかけていただいていた」と初めて気付いたのです。上司に心からお礼を伝え、がっちりと握手してお別れしました。
異動先は新しくできた現場のため、多忙ですが、上司に教えていただいたことを胸に励んでいます。「自分の持ち味を生かせている」という実感。やる気とやりがいが倍増していて、毎日が楽しいです。
「教え」を心(人生)の支えに生きる
努力をする
自然と心(気持ち)は安定し
物 事の見方が変わる
物 事は 存在ではなく
心に映る感情が乗って
見えるもの(現実)
相手 状況を変えるのではなく
自分の心を変えることが必要
「教え」に生きるほど
「心」は変わり
生活環境が好転する
『真実の光・神示 平成31年・令和元年版』128ページ