「コロナウイルスの影響で、トイレットペーパーが品薄になる」とネットで拡散されるや否や、私が経営する製紙会社でも、受注が急増しました。
自分がやるべきことをつかんで
状況としては、オイルショックの時と全く同じでした。今は情報が発達し、すぐにデマと分かりましたが、人々には、「欲しいときにないと困る」「あるときに買っておこう」という心理が働いたのだと思います。
そのような中で、私たちも対応に追われ、てんてこ舞いでした。でも、不思議なほど心は動揺しませんでした。「一過性のこと。必ず治まる時が来る」「お客さまにご迷惑をお掛けしないように、できる限りの対応をしていこう」と、今やるべきことを冷静に判断できたのです。
「安心感を与えたい」一心
製造は滞りなく淡々と行えても、配送が追い付かない現状…。それでも、お客さまは「早く入荷してほしい」と焦っていて、営業担当の精神的な負担は大きかったと思います。
その大変さを受け止めつつ、まずは目の前の仕事をきっちりこなす大切さや、お客さまに丁寧に状況を説明することを伝えました。
商売は、お客さまがあってこそ。今回の騒動は「稼ぎ時」ではなく、「こういう時だからこそ、お客さまに安心感を与えてさしあげたい」という思いでいっぱいでした。
神の教えでブレない心をつくる
振り返れば、我が社の70年に及ぶ歴史の中でも、これほどのパニックは数えるほどです。そのような状況でも、気持ちのバランスは崩れることなく、いつもと変わらず、穏やかに対応できたのは、神の教えのおかげ以外にありません。
今は、勉強会が休講なので、毎日『友輪』に目を通しています。読むたびにはっとする気付きがあり、新鮮な気持ちになれるのが不思議です。「なかなか頭に入らないもんだな」と反省しつつ、だからこそ継続的に学ぶ大切さを痛感しています。
「毎日学ぶ」これを今後も続け、人として正しい道を歩んでいきたいと思います。