Q 亡夫の財産を、娘よりも息子に残したい

70代

亡夫名義の財産があります。同居している独身の息子に継いでほしいので、遺言状を残そうと思っています。嫁いだ娘は性格が強く、弟との仲も良くないため、娘が自分の思いどおりに進めないように、息子を守りたいのです。(70代女性) 

土地や金銭は、確かに経済的な支えとなるものです。しかし、人生に影を落とす、病や事故、災難などを避ける盾にはなり得ません。もろもろの問題を寄せ付けず、本当に人生を守ってくれるのは、「和のある家庭」なのです。 

もし、財産を息子に偏って相続させたなら、争いの火種にもなりかねないでしょう。何かあったときに、真っ先に頼れる身内のつながりを失い、かえって人生が苦しいものになってしまいます。つまり、肉親・身内が和合し、家族が仲良く、支え合える「心」こそ、親が我が子に残すべき一番の財産ということです。ですから、肉親同士が禍根を残さないように、今のうちに家族でよくよく話し合い、全員が納得して合意できるように動きましょう。 

時(時代)の流れの中で
      家庭の姿も変化し
   一人一人の任と立場は移ってゆく
和心育つ家庭の姿を知って
  「教え」で心重なる家庭を築く
       努力を欠いてはいけない
 その努力が
  家族の和心を育て
   運命の力を引き出し
   「心の道」に良き因を残してゆく

『真実の光・神示 令和4年版』135ページ(中略あり)

話し合いの際に、「息子を守りたい」といった自分の思いが強く出ると、子供たちも敏感に感じ取り、まとまりづらいものです。これを良い機会と捉え、関係の修復も図っていけるように、親としてじっくり子供たちの話を聞き、思いを伝え合うことです。 

人間には欲心があるので、物や形にどうしてもこだわりがちです。しかし、遺産とは、親、先祖が築いてくれたものであることを忘れてはなりません。そのような謙虚な心や、「両親のおかげでありがたい」という感謝の心は、家族の心が通い合っていれば、自然と湧いてきます。そこに、話もまとまっていくのです。 

家族仲良く支え合う「心」が受け継がれていくように、時間がかかっても、取り組み続けましょう。