No. 83

床上浸水を機に深まった縁

(福島県ES/50代女性/美容師)

台風19号の影響で、我が家の外壁は2メートルほど浸水し、1階の店舗部分は全て水に浸かってしまいました。

水が引いてからの作業はとても大変でしたが、子供たちや友人が駆け付けてくれ、人の温かさを実感しました。そして、「自分だったら、同じようにできることを惜しみなくやれるだろうか」と考えさせられました。その中で、「心から思いやる気持ちが持てず、人ごとだったかも…」と、反省点が見えてきたのです。

「せっかく気付いたのだから、今からでもやろう」と思い、相手の気持ちに共感することを意識して、周りの人と関わり始めました。すると、「あなたの方が大変でしょう」などと皆さんから温かい言葉が返ってきたのです。これまで当たらず、障らずで付き合ってきた人とも、今まで以上に縁が深まりました。業者さんも、早く仕事が再開できるように仕上げてくれたり、お客さんが訪ねてきてくれたりと、数々のうれしい出来事があり、感謝しかありません。

離れて暮らす子供たちもできることで応援してくれ、会話が増えました。「生まれ育った家を大切にしていこう」と家族みんなで一丸となれたことで、絆も深まったのです。

自分の気持ち次第でこんなにも周りが変わって見え、また本当に変わっていくと実感しました。縁あって出会った人と本当の意味で縁を深めていけるように、努力していきます。