No. 82

憎しみから感謝へと変わった心

(香川県EK/70代女性/主婦)

介護をしていた母が亡くなりました。母は、私の二人目の母親でした。実母は、私が中学生の時に亡くなり、その後すぐに父が再婚。二人目の母と父は、実母が元気な時からお付き合いをしていたのです。私は、それを受け入れられず、「お母さんとは呼べない」と反発してきました。憎しみもあったと思います。

結婚後、神の教えを学ぶようになり、母への気持ちが少しずつ変わってきました。「育ててくれた恩を忘れてはいけない」「母もつらかったろうな」と思うようになったのです。自然と母への態度が変わり、気遣う言葉を掛ける自分がいました。

母が施設に入所してからは、折に触れて足を運び、「お母さん、元気だった?」「体、大丈夫? 食事は取れた?」などと会話を楽しんでいました。母も私を待っていてくれて、和やかなひとときを過ごせました。

母は、おばに「娘が来てくれるのが一番うれしい」と言っていたそうです。母が喜んでくれている…そのことがとてもうれしく、今思い出しても温かい気持ちになれます。

母との関係を取り戻せたのも、神の教えから、親子とはどういうものか、人としてどう生きるべきかを学べたからだと思います。この神と出会わなければ、母への憎しみを抱えたまま人生を終えていたかもしれません。大きな、大きな心の救いを頂いたことに、心から感謝しています。