No. 620

いつまでも夫婦漫才を
仕合せを呼ぶ「感謝の心」
(長野県YM/70代女性/自営業)

「私のことを『美人のお姉さん』って呼んで」「お姉さんはまだしも、『美人』とは心が苦しい…。姉ちゃんでいいか?」私と夫の会話は、夫婦漫才。約20年前、雪かき中の事故で、夫の手足が不自由になり、車椅子生活を余儀なくされてからも、楽しい会話は変わりません。二人とも神に心を守られている…と感謝してきました。

自分でも気付かないうちに…

近頃、夫は耳が遠くなってきました。補聴器をしているのに無反応。あんなに楽しく漫才してきたのに…。切なくなり、そのうちイライラして、話すのも面倒になりました。心なしか寂しそうな夫の顔…。そんな時、ふと開いた「救世ロードBook」にこうありました。「家族がいるのは当たり前ではないことを、毎日意識!」。

「私、感謝が薄くなってた!」とハッとしました。自分では十分、夫に感謝しているつもりでした。でも、イライラしている今の心は、感謝とは正反対。自分でも気付かないうちに心が狭くなっていたのです。

狭かった心を広く、大きく

夫が、ただの一度も泣き言を言わないこと。だから私も、明るい気持ちで介護できること。日常だった夫婦漫才も、「夫が笑顔で過ごしてくれてうれしい」と思っていましたが、喜びをもらっていたのは私だったこと…。それに気付くと、心が一気に軽くなっていきました。「これが本当の感謝なんだ!」と、ようやく分かったのです。

夫のそばに駆け寄って伝えました。「お父さん、これから私がお父さんの耳になってあげるよ! 心配しないでね」。夫は、「ばあちゃん、ありがとう。よろしくね」と言いました。ポロポロ涙を流しながら…。一番つらかったのは夫。好きで耳が遠くなったわけでもないのに、夫の苦しい気持ちに寄り添いもせず、「これからどうしよう」と先の心配ばかりしていた自分を反省しました。

日に日に深まっていく感謝

夫の耳元で、ゆっくり話し掛けます。不思議なもので、大声で言えば聞こえるわけではなく、「夫に合う波長」があるのです。表情を見ながら、声の高さやスピードを調整しています。そうやって夫の心に寄り添おうとしていると、夫も、私の気持ちにちゃんと応えてくれます。

「今から話しますよー」と言うと、「何ですか、愛の告白ですか」とおちゃらける夫。また漫才ができるようになりました。明るく、前向きな姿に、どんなに励まされているか知れません。耳は遠くなっているのに、心のつながりは深まっています。「そばにいてくれるだけで仕合せ。お父さん、本当にありがとね!」。本物の感謝が持てた自分を、とてもうれしく思っています。

「救世ロードBook」などを活用して、仕合せいっぱいの毎日を過ごしている人々の声を紹介した特集です。ぜひご覧ください。

神示で確認 「喜び」の仕組み

神の「教え」の基は感謝心
 教えに気付きを得る人は皆 「心」安定し 多くの出会いを広げ 深めてゆける
 相手の心を思いやり 我が「心(運命実体)」をもって奉仕せんとするもの
 「教え」に生きて 多くの出会いが深まるとき
    その思いは 真実の「愛」へと成長している

『真実の光・神示 平成26年版』120ページ

神示で確認 「喜び」の仕組み

神の「教え」の基は感謝心
 教えに気付きを得る人は皆
  「心」安定し
    多くの出会いを広げ
      深めてゆける
 相手の心を思いやり
  我が「心(運命実体)」をもって
    奉仕せんとするもの
 「教え」に生きて
    多くの出会いが深まるとき
  その思いは
    真実の「愛」へと
      成長している

『真実の光・神示 平成26年版』120ページ