No. 378

先入観で見ていた同僚と
信頼関係を築いた心の動き
(岩手県TK/60代女性/看護師)

勤務する病院に、親子ほど年の離れている同僚男性がいます。積極的に看護の仕事をこなし、経験も豊富なのですが、勤務中、他の人をからかったり、ちょっかいを出したりします。それが仕事を軽く考えている姿に見えて、苦手意識を持っていました。

激怒した相手の立場で考えると

ある日、患者さんから、ケースワーカーについての苦情がありました。そこで、私がワーカーに直接話をしたところ、同僚看護師が、私の行動に激怒したのです。

「何がいけなかったのか?」私は納得できず、悶々としましたが、「相手の立場ならどうだろう」と考える方向に、心が動きました。「あれほど立腹するには何か理由があるはず…」「自分に何かが欠けていたのかも」と思えてきて、話し合うことにしたのです。

何でも言い合える関係に

聞くと、自分も改善が必要と思って、ケースワーカーと話そうとしていた矢先、中途半端に私が動いてしまったことにいら立っていたと分かりました。話すほどに、仕事に対する同僚の真剣さが伝わってきて、それまでいかに先入観を持っていたかと反省しました。

出しゃばって、うかつに動いてしまったことを心からわびると、「自分も考えを伝えないで悪かった」「短気を出して済まなかった」と言ってくれました。

その日を境に、何でも話せる関係に変わっていったのです。「日頃から教えを学んでいると、心の使い方を間違えないで済む」と、感謝でいっぱいになりました。

良い影響を与えることが喜びに

今では、その同僚から、「ミスが多くて困っている部署がある。また短気が出そうだから、話を聞いてくれ!」などと言われることも。相手の目線でじっくり聞き、長い経験を生かしたアドバイスを添えると、「文句を言いに行こうと思ったけど、分かってもらって、心の整理がついた」「みんなで補い合って、良い流れをつくろうと思えた」などと、輝くような表情で話してくれるのです。私なりに良い影響を与えられていることを確信し、うれしい限りです。

神の教えから正しく物事を見ることで、どれほど生きがいや喜びが得られるか…。それを味わえることに心から感謝しています。ますます教えを学び、生き方を深めていきたいと思っています。