No. 354

当たり前ではない親子の縁
怖さを乗り越え手にした絆
(長野県NY/70代女性/主婦)

「何か違う?」。この答えを知りたくて、神の教えで親子の関わりを見詰め直しました。

笑顔! 明るく! 元気よく!

我が家は、息子と二人暮らしです。言葉の強い息子との生活にとても気を遣い、いつもビクビクしていた私。それが、神の教えを学ぶほど、我が子と向き合うことから逃げていた自分に気付いたのです。それ以来、親子仲良く穏やかな生活を目標にして、どんなときでも、笑顔で! 明るく! 元気に! 声を掛け続けました。

何かと不平、不満の多い息子です。どんな言動も広い心で受け止められるように神に願い、明るく会話をすることを心掛けました。

また、日常のささいなことも息子に頼り、やってくれたことには感謝の思いを伝えるように。いつしか、「ありがとう」に「おう」と返ってき始めました。息子と話すことに怖さがなくなり、二人で食べる食事もおいしく、「ありがたいな」と感じられるまでになったのです。

私が変わると、息子もどんどん穏やかな表情になったのが不思議でした。自分から家のことを手伝い、言葉は強くても、母親をいたわってくれる息子の優しさが伝わり、気持ちが温かくなりました。

この子がいてくれてよかった

そんな中、息子がバイクで事故を起こしました。幸いお互いけがもなく、スムーズに話し合いができたものの、不安いっぱいな様子…。どうしたのか聞いてみると、相手の車の修理先が、何と息子の勤務先で、担当が自分の苦手な上司になったと言うのです。上司から何か言われるのでは…と、心配している息子を受け止めて、明るく出勤できるように励ましました。

翌朝、「行ってくる」と元気に会社に行きました。心配をよそに、上司が慰めてくださった上に、事故処理にも心を尽くしてくれたそうです。息子は、思い込みや偏見で、上司を嫌っていたことに気が付いたようでした。今では、愚痴や不満も言わずに会社に行っています。何より、息子が本心を打ち明けてくれ、私も母としてしっかりと支えることができ、本当にうれしかったです。

息子の言葉が怖くて逃げていたのに、冗談も返せる親子になれました。神の愛と、仕合せになるための教えがあればこそです。息子と共に暮らせることが当たり前ではない。「この子がいてくれてよかった」と心底思います。家族として一番深い縁を頂いたことに、心から感謝して、親子の縁を大切につないでいきます。