大学付属病院の歯科衛生士として働いています。
4年前、以前勤務していた病院へ異動を命ぜられました。職場の雰囲気は当時と全く変わっていて、浦島太郎状態でした。しかも、患者さんと触れる機会が減り、雑務ばかりの毎日に、やりがいを失ってしまったのです。逃げても解決しないと分かっていても気持ちが上がらず、辞めたいと思うようになりました。
成長モードへ心をシフト
心を立て直そうと、神の教えに触れる中で、働ける感謝もなく、不平、不満でいっぱいだったことにハッとしました。「このハードルを乗り越えて、一歩成長したい」と、心をシフトできたのです。
ちょうどその頃、ある先生が仕事のことで褒めてくださいました。毎日行っているささいな作業でしたが、先生のお役に立てたのがうれしくて、この環境で頑張ろうと思えました。
人と関わり働きやすい環境へ
それからは、「相手に温かい関心を示し、自尊心を傷つけない」という教えを心に、同僚とも積極的に関わりました。
一緒に働く衛生士は、みんな20歳ほど年下です。しかし、「今の環境では、自分の方が経験年数が少ないのだから」と、分からないことは素直に聞き、教わったら感謝の気持ちをしっかり伝えました。そして、衛生士の先輩として、できることで惜しみなく関わるうちに、だんだん心を開いてくれたのです。気が付けば、不平や不満な気持ちが楽しさややりがいに変わり、科内の雰囲気まで明るくなっていました。
「生きがい」あふれる毎日を
今は、科のチーフを任されています。一人一人がやりがいを持って働けるように、「衛生士向上プロジェクト」も立ち上げました。それぞれが抱えている思いを聞き、寄り添い、問題点は改善できるように取り組んでいます。患者さんに対しても、心のケアができる診療システムの構築を、仲間と共に図っているところです。
今秋には、初めて学会で発表することにもなり、辞めたくて仕方がなかった頃からは、想像できない日々を過ごしています。以前の同僚から、「良さがすごく発揮されているね」と言われた時は、うれしかったです。
人に支えられ、必要とされる中で、たくさんの喜びを味わえる。これこそが、神が教えてくださる「生きがい」と感じます。楽しく充実した毎日に感謝です。