今や後期高齢者となった団塊の世代。私もその中の一人です。自身の勉強のためにもと、地元で主催された認知症の講座を受け、その後、認知症の方や、ご家族と触れ合うボランティアに参加することにしました。傾聴ボランティアを16年続けている経験を生かして、何かお役に立てればと思ったのです。
ところが、参加してみると、そこにいたのは医師など、お立場のある方ばかり…。何の肩書もなく、人前で話すのが苦手な私は、緊張でいっぱいになりました。ストレスを抱えてまで続けなくてもと思い、お断りして帰宅。しかし、主催者の方から「またお待ちしていますので…」と連絡を頂き、どうしようか…と迷い、祈願していました。
神示から踏み出した一歩
ちょうどその頃、読んだ神示から、自分の性格を見詰めました。私は素直でない部分もあり、どちらかというと引いてしまうタイプ。ここで断るのは簡単ですが、心の修正に取り組んでみようと、神示から力を頂いた思いでした。「等身大でやっていけばいい」。そんな心の変化にも感謝でした。
再び参加して、皆さんのお話を聞く中で、家族との関係が希薄で、遠慮や我慢をしている様子が見えてきました。つらい思いを受け止めながらお話をしていく、ただそれだけですが、皆さんが心を開いてお話しくださるのです。
「夫に不満が多かったけど、あなたとお話をした後、『ありがとう』が言えたんです。そうしたら夫も変わって…」と涙ながらに教えてくださった方。触れ合いを重ねるうちに、夫婦で来られるようになった方。責任者からも、「あなたはどなたにも親身に接してくれるから」と、新しい方を迎える時の対応など、任せていただきました。不思議といつの間にか頼られ、感謝の言葉を掛けていただける私になっていたのです。神示から一歩を踏み出せたおかげです。
亡き親の姿に思いをはせて
そんな喜びを味わう中、よみがえった亡き両親の姿…。明治生まれの母の元には、近所の方が「話を聞いてほしい」としょっちゅう訪ねてきました。当時は生活困窮者も多く、我が家の納屋に住み着いていた知らない人にも、分けられる物をそっと差し上げていたことを思い出します。
私には肩書らしきものも、取りえもない…と思ったこともありましたが、「親が残してくれた良い生き方がある」。時過ぎても決して消えることのない「良き因」に、感謝の思いが募りました。その因を、今度は私が子供たちへ。両親のように手本になる生き方を…と、身が引き締まる思いです。
人間は 神が与えた運命の力と 親 先祖より受け継ぐ実体の姿に導かれて
有限の時(時代)を 生きて 閉じる
「教え」を学び 実体を高めることで
運命の力は大きく引き出され 生きがい多い日々を歩んでゆける
「心の道」に良き因を残す人の姿が ここにある
人間は 神が与えた運命の力と
親 先祖より受け継ぐ
実体の姿に導かれて
有限の時(時代)を
生きて 閉じる
「教え」を学び 実体を高めることで
運命の力は大きく引き出され
生きがい多い日々を歩んでゆける
「心の道」に良き因を残す人の姿が
ここにある
『真実の光・神示 平成29年版』121ページ(中略あり)