No. 288

人との関わりに大切なこと
思いを感じ良さを引き出す
(新潟県YN/40代女性/保育補助)

新しい先生が赴任して

私が保育補助として働く園に、新卒の先生が赴任されました。いつもいっぱいいっぱいの様子に、「こうしてみては? こんな方法もあるけど…」などと、サポートしていました。

数カ月後、その先生と他の保育補助の意見が食い違い、ぎくしゃくすることがありました。立場は若い先生の方が上でも、補助には経験があります。「もっと素直に耳を傾ければいいのに」「子供たちは知識どおりには動かないし…」と感じながらも、新卒の先生の思いに沿いながら、子供たちのためにできることをしようと考えました。

人への触れ方に気付きが

先日、青年向けの友輝会の動画を娘と視聴した中で、「時と所と立場」を意識して、年代に応じた関わり方が大切と学びました。ふと、「あの先生も教えを学べたら、どんなによいか」と思いました。でも、その根底にあったのは責める心でした。教えで相手を見ていたことに気付いたのです。

本来、神の教えは自分が実践するもの。私は、何事にも誠実に取り組む年代です。まずは、自分のやるべきことに心を尽くし、先生から何でも頼ってもらえるように関わっていこうと思いました。「経験がないからアドバイスしてあげよう」「やってあげよう」というのも私の上から目線の感覚で、立場を超えていたと気が付いたのです。

ある時、先生と帰りが一緒になり、「いつも頑張ってますね。私は先生を補助するのが仕事だから、何でも言ってね」と声を掛けました。すると、大粒の涙をこぼしながら、行き詰まっていた思いを打ち明けてくれたのです。私は、形の面や技術的なことで支えたいと思っていましたが、一番大切なのは、相手の心に寄り添い、良さが引き出せるような関わり方と気付きました。

信頼関係が生まれ始め

先生の持ち味を認め、自信を持って子供たちと関われるようにサポートしていくと、いろいろなことを相談してくれるようになりました。自然と周りにも、先生を支えていく雰囲気が広がっていったのです。

このことを娘に話すと、「その先生もすごくうれしかったと思う」「私もお母さんのような関わり方ができる人になりたい」と言ってくれました。今後も、教えをさまざまな角度から学び、生かしたいと思います。

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