No. 1086

畑違いの部署への異動
受け入れるか、退職するか
(秋田県MT/60代女性/会社員)

製造業の会社に勤めて38年、定年まであと3年。「最後までここで頑張り抜く」と思っていたのに、突然、言い渡された人事異動。私の心は揺れに揺れました。

私が30年以上担当していたのは、出荷前の最終チェック。顕微鏡を使って製品の外観を見たり、依頼どおりの仕上がりか確認したり、細やかさが求められる仕事です。1日のノルマをきっちり仕上げていくことが、やりがいでもあり、喜びでした。

異動先は、もっと前段階の工程で、部品の切断や、チップの回路も扱うとのこと。やったこともなければ、見たこともありません。こんな畑違いの部署になぜ…。私の三十数年、何だったの? 役に立ってないから異動? これまでの人生を否定されたようで、何もやる気が起こりません。この年齢で新しいことなど覚えられそうにないし、「退職」という二文字が頭をよぎり始めました。

夫婦の会話から視野が広がって

夫に相談しました。「家族の会話」が人生においてどれほど大事か…、神の教えで学んでいたからです。夫は、ただただうなずいて、「シフトが変わるんだね。家のことは俺が手伝うよ」と言ってくれました。「背中を押してくれた」と感じた瞬間、気持ちが落ち着いていくのを感じました。

前向きな心が持てるよう真剣に祈願し、1週間が過ぎた頃、「会社は、どんな意図があって、私を異動させることにしたのだろう?」と冷静に考えるようになりました。新しい部署だからこそ、お役に立てることがあるかもしれない。そうだ、今の部署の方々には、お礼を伝えてから異動しよう。心の視野が広がり始め、ワクワク感まで出てきました。

神が私に教えてくださったこと

同僚たちから、「異動するんだってなー」「寂しくなる」と、たくさん声を掛けていただきました。驚いたことに、何となく冷たい印象があった方からも、温かいお言葉。先入観を持っていた自分を反省するきっかけになったのです。

異動先ではまだ見習いですが、若い世代に交じって、年を忘れそうになるほど、楽しく働かせていただいています。ある時、係長に、「なぜ、私みたいな60オーバーの人間をこの現場に?」と聞いたら、「あなたは、新しいことに対応できる人だから、選んだんです」と言っていただきました。それがありがたくて、この部署でもっとお役に立たねば!という思いが湧きました。

不思議と、顕微鏡を使った作業もあり、前の部署での経験を生かせています。人との出会いにもワクワク。「きょうも皆さんと一緒に頑張れた」これまでになかった感覚を味わえていることが、神が下さった「心の奇跡」と思っています。

奉仕の心で生きてごらん
 「仕事」 出会い えり好みせず ただただ奉仕の心で人生歩む
  この思い 姿となって 現れるほどに
    皆の人生 多くの出会いを頂いて 楽しい人生歩んでゆける
奇跡通して 皆の人生救われる
        生き方が変わると申す

奉仕の心で生きてごらん
 「仕事」 出会い えり好みせず
     ただただ奉仕の心で人生歩む
この思い 姿となって 現れるほどに
  皆の人生
    多くの出会いを頂いて
       楽しい人生歩んでゆける
奇跡通して 皆の人生救われる
        生き方が変わると申す

『真実の光・神示 平成19年版』261ページ(中略あり)