何をするかの前にどんな心か
ことしの卒園式は、新型コロナウイルスの影響で、大幅に縮小して行うことになりました。卒園児と保護者だけの式…。私も園長として、「どうしたら思い出に残る一日にできるだろう」と考える毎日でした。
気持ちを神に語る中で、心が冷静になり、自然と神の教えに重ねて考えている自分がいました。大切なのは、「形」よりも「真心」で送り出してあげること。「保育士と気持ちを重ねて、誠実に取り組んでいこう!」と、心が決まったのです。
一枚一枚に思いを込めて
例年は、卒園証書を渡す際に、園児一人一人に言葉を掛けてきました。しかし、ことしはマスクを着け、言葉を交わせません。園長としての挨拶も、短時間で行います。
「子供たちのために、自分にできることは…」と思いを巡らせていると、一人一人の顔が浮かんできました。「それぞれに成長した姿を、子供と保護者にどうしても伝えたい」と思い、卒園証書にメッセージカードを添えて、渡すことにしたのです。
そうして迎えた卒園式。「〇〇君は、大きくなったら、なりたいものを話してくれましたね。応援しています」「どんなときでも思いやりのある〇〇さん。これからも周りの人の力になってあげてくださいね」言葉は交わせなくても、一人一人に心を込めて渡しました。
「心」が通じ合う仕合せ
後日、子供たちや保護者の方が、とても喜んでくれたと聞き、本当にうれしかったです。心と心が通じ合うことは、何よりの仕合せです。日頃から教えを学んでいると、どんな場面でも、悔いのない判断ができることを実感し、感謝が込み上げました。
家庭でも、職場でも、「自分は今、何ができるだろう」と考えながら、一つ一つの出来事を大切に生きていきます。