No. 1817

娘二人の同時不登校を機に
本物の夫婦になれた喜び

(神奈川県YN/40代女性/主婦) 

当時小学生だった二人の娘が、同時に不登校になったのは、今から4年前のこと。「なぜ、うちの子が!? しかも、二人とも!?」。早く学校へ行ってほしいと焦っても、状況は一向に変わりません。一体、いつまで続くのだろう? この世の終わりかと思うくらい、絶望の淵にいました。 

「私は間違えない」が大間違い

ここまで現実を受け入れられなかったのには、理由がありました。私は生まれてすぐに信者籍を置き、大人になってからは毎月勉強会に出席していたからです。「私は、人としての正しい生き方を学んでいる。だから間違うはずはない」。今思えば、この過信が大間違いでした。 

娘の不登校をきっかけに、神の教えを学び直し、教会図書を読みあさりました。見えてきたのは、「私は完璧。主人はできていない」と、上から目線だった自分の姿。夫の言動に、否定、批判、不満の思いばかりだったのです。娘たちの前でも平気で夫婦げんかをし、「やめて!」と止められることさえありました。そんな家庭環境で、我が子の心が安定するはずがありませんでした。「今、起きている問題は、これまでの“自分の生き方”が招いたこと。夫を責めるのではなく、妻として、母としての“自分の生き方”を高めよう!」。そう決意しました。

気持ちを吐露する会話を

「仕合せの基は会話のある家庭。夫婦は、何でも気持ちを話し合う」。学ぶ中で、心に深く残ったキーワードです。まず、“妻として”、夫に何でも話すことから始めました。その日の子供たちの様子や、日常のささいな出来事まで、本当に“何でも”です。少しずつ、ただの状況報告から、自分の不安な気持ちも吐露できるように。「そうだな。でも、もう少し様子を見てみようか」。夫のひと言で、不思議と心が軽くなるのを感じました。夫が不安な思いを話してくれたときは、「きっと大丈夫よ」と私も励まします。夫婦の心が安定してくるにつれ、子供たちの良さが見える自分に変われました。「絵や工作が本当に上手ね」などと、褒めるゆとりも出てきたのです。 

家族の思いを聞こうと心掛けて

夫に、自分の価値観を押し付けていた態度も反省。家族で出掛けるときも、「ここに行こう」の前に、「どこに行こうか」。夫や子供の意見を聞くことを心掛けました。次第に、みんなで外出できる機会が増え、徐々に登校できるようになっていったのです。 

込み上げる、夫への感謝と尊敬

そして、ついに、4月の始業式から、二人そろって、毎日登校し始めました。先日、数年ぶりとなる授業参観に、夫と足を運びました。「子供たちを温かく見守ってくれて、ありがとう。だから、こんなに元気になったんだね!」。教室でみんなと一緒に授業を受ける娘の姿を見て、思わず夫に伝えた私。胸には、夫への感謝と尊敬の思いが込み上げていました。「いや、全部あなたのおかげだよ」と夫も返してくれて、とてもうれしかったです。 

娘たちは、「学校、楽しい! きょうは、こんなことがあったよ!」と、毎日、元気いっぱいに話してくれます。その様子を見て、「今が一番仕合せ」と言う夫。私も同じ気持ちです。夫婦で会話をする時は、テレビを消して、お互いの顔を見ながらゆっくり語り合う日々。これほど穏やかな心で、夫と二人、笑い合える日が来るなんて…。神と歩んで得られたものは、子供の不登校の解決だけではありませんでした。神が言われる「根本からの救い」とはこういうことなんだ!と、“本物の夫婦”になれた喜びをかみしめています。 

家族とのつながりは
 「教え」のある家庭には
  自然と会話が増えて 深まって行く
 相手の気持ちを受け止め
     我が思いを重ねて言葉を返す
 この繰り返しに 絆が生まれる
仕合せの基は和のある家庭
  夫婦は仲良く心(運命)を重ね
   親子は心(感情)の交流を
            欠かさぬこと

(平成30年9月1日)