No. 1428

夫の病さえ全てがご守護
不思議なほど動揺が抜けて

(鹿児島偉光会館HK/60代女性) 

ここ数年、夫は眼鏡を掛けても視力が出ない日が続いていました。眼科で調べても原因が分かりません。ある時、ふと自分から、「脳が原因かも。MRIを受けようかな」。そして見つかったのは、2.5ミリほどの動脈瘤(りゅう)でした。しばらく経過観察を続けていましたが、昨年、ついに「くも膜下出血を起こす可能性がある」と、医師から開頭手術を勧められたのです。「手術を選ばない方もいますが…。どうされますか?」突然の問いに、私たちは答えられませんでした。 

日がたつごとに穏やかに 

夫にしてみれば、「答えの出しようのない問い」。それでも夫婦で教務相談を活用し、お互いに心を見詰める中で、「手術を受ける」と決めた夫。日を追うごとに心が落ち着いて、不安が消えたようでした。入院前日は鼻歌を歌い、手術の日も点滴をぶら下げながら、にこにこしています。そんな姿にほっとしながら、救いを求める心を、神が大きく守ってくださっている…。そう感じずにはいられませんでした。 

“偶然”廊下で出会えた医師 

そして手術当日。予定時刻を2時間ほど過ぎても、夫は手術室から出てきません。「どうしたんだろう…」。気になりながら、何となく廊下に出ると、向こうに担当医の姿が! 駆け寄った私に、医師は、「もうそろそろ出てきますよ」と言いながら、手術が非常にうまくいったこと、手や足の動きを見るために時間がかかっていることを教えてくれたのです。実は、夫が出てきたのは、さらに2時間ほどたってからでしたが、たまたま担当医に会えたおかげで、安心して待つことができました。 

術後の経過は順調で、手術の翌日には一般病棟へ。入院中は、「日光浴がしたくて外に出た」などと連絡が来て、私の方が「病室に戻って!」と、慌ててしまいました。そして、医師に「何も心配ありません」と言っていただいての退院。「驚くほど元気」と言う言葉のとおり、夫は退院した次の日から、普段と同じように仕事をこなしていました。 

全てが神の手の中で 

これは、手術をしたから分かったことですが、当初4ミリと言われていた動脈瘤は、実際には5ミリほどあったそうです。医師は画像を指さしながら、「こうなると破裂しやすい」と教えてくれました。夫の家系には、倒れてそのまま亡くなられた方もいます。考えてみれば、「手術するかどうか」と聞かれたあの時。医師は、「たまたま経過観察ができていたから、『手術しましょう』と言えるんですよ」と話していました。 

振り返ると、全てが“神の手の中”の出来事。夫婦二人で実在の神と出会えている幸運に、感謝の思いでいっぱいです。