(神総本部EK/60代女性)
私が7歳の頃、両親が離婚。まだ幼かった私を残して、母は一人で遠くに引っ越してしまいました。それから約50年。細々と連絡を取り合ってはきたものの、母は口を開けば父の悪口ばかり。そういう私も心の奥には、「お母さんだって、私を捨てたじゃない」と母を責める思いがあったのです。
自分に「足りない心」が見えて
ことしの8月、夫と父を納玉(納骨)している偉光郷で、草取りに参加した時のことです。たまたま耳にした、職員の「ありのままの家族を受け入れること」というひと言に、強く胸を打たれました。数年前に見送ったばかりの夫や父を思い出し、「家族に愛をかけられるのは、生きている“今”だけ」とはっとしたからです。心の世界にいる家族が、メッセージをくれたようでした。
その気付きを祈願していると、心の根にあった母への苦い思いが不思議と流れ始め、関わりも大きく変化。すると母が、思いがけないことを言い出しました。「これが最後になるかもしれないから、もう一度孫やひ孫に会いたい。偉光郷にも行ってみたい」。母と一緒に偉光郷へ…。今までだったら考えられない、夢のような展開です。「私たちがしっかり心を重ねられるように、神が力強く導いてくださっている」。そう思えてならず、感謝で心が震えました。
ぐっと深まった母との絆
親子で偉光郷に一泊した翌朝。「安心してぐっすり眠れた」という母は、辺り一面に広がる霧を見て、「天上界みたいだね」と、それはうれしそうでした。その後は、一緒に神総本部へ。明魂登録がかなった後の、母の言葉にまたびっくり。「最後はやっぱり、お父さんと同じ偉光郷に入りたい。これも縁だね」と言うのです。いろいろあった我が家。けれど、私は、確かに父と母の愛の中で生まれてきたんだ。抱え続けた寂しさを埋め尽くすように、両親への感謝があふれ、心が温かく満たされていきました。
それからしばらく、母は私の家に滞在し、3人の娘や孫たちと食事をしたり、中華街に出掛けたり。三世代で家族だんらんの時間を過ごしました。その中で迎えた私の誕生日には、母から「あなたを産んで良かった」というひと言が。私も、「お母さんの子に生まれて良かった」と、本心から伝えられました。こんなやりとりができるなんて…。神からの最高のプレゼントでした。
ますます縁を深める思いが
「家族の心をつなぐ」力を持つ偉光郷。そこでの心の動きをきっかけに、一気に縁が深まった母と私。実在する神のなせる技に、驚きと感謝の思いでいっぱいです。夫と父もどれほど安心し、喜んでくれているでしょう。つながった親子の絆を大切に、ここからさらに心を重ね、家族の縁を深めていきます。