結婚して18年。夫を、心から受け入れたことはありませんでした。夫を嫌いな訳ではなく、結婚するまでずっと仕事をしていたため、自分の考えがしっかりとあり、相手に合わせるという思いがなかったのです。いつしか、自分が一家の主（あるじ）のような感覚になっていました。

結果、お互いに自分が正しいと言って、相手を否定し、夫婦げんかばかり…。身も心もぼろぼろに疲れていました。家は、休まる場所ではなかったのです。どうにかして自分の意見を分からせようと武装し、いつもよろいを着ているような心境でした。

体調の悪化で気付いた自分の姿

そんな私の心が変化したのは、ことしになってからです。

ある日、夫と言い争った後、体調を崩しました。「なぜ具合が悪くなったのだろう」と考えて、ようやく分かりました。

仕合せの基は、和のある家庭。夫婦で心を傷つけ合っているのが、体にも影響したのではないかと。私は、夫を、自営業のパートナーとしてしか見ていなかった、と気付いたのです。これでは、夫婦の縁が深まるはずがありません。「妻として向き合おう」と思ったら、それだけで心がすっきりしました。

実践すると、ものすごい変化が

今では、夫の心に寄り添おうと、いつも意識して過ごしています。

相手の言葉にカチンときた時は、神に思いを訴えると気にならなくなるのが不思議です。「そうね」「分かったわ」と、受け止められ、夫が何を気にしているのか、その思いを聞けるようになったのです。「自分が正しいのだから、言い負かしてもいい」とまで思っていた私にとっては、ものすごい変化でした。

そんな私を見て、夫も変わりました。先日、夫が知人の前で、「うちの女房はすごいんだよ。何でもすぐできちゃってね」と、にこにこと言っていたのです。思ってもいなかった褒め言葉に、驚きとともに、うれしさでいっぱいになりました。

体調も良くなり、夫婦で温泉に行くなど、一緒に過ごす時間が増えています。ささいなことでも、「ありがとう」を伝えると、夫も満足そうな表情をしてくれます。

家で身に着けていた、よろいを脱ぐことができました！　悔いのない人生を得るために、欠いてはいけない「夫婦の和」に気付けて感謝です。

夫といられる日々を、より良いものにできるよう、これからも頑張っていきます。