職場での出来事に、珍しく心が沈んでいました。「このまま、迎えに来てくれる息子に会いたくない」車を待っている間、穏やかな心を取り戻そうと神に願いました。体力勝負の仕事で疲れている息子に、心配を掛けたくなかったのです。
思いやりの会話に和らぐ感情
ところが、車に乗った瞬間、息子が「何かあったみたいだね。聞かせて」と言うのです。「分かってしまうんだな」と驚きながらも、会社でのいきさつや、不満の思い、自分の立場でこれからどうすべきか迷っていることを話しました。
「ごめんね。親が子供に言うことじゃないね」と私がつぶやくと、「よく分かるよ。会社では、理不尽な思いをすることもあるよね」と息子。真剣に耳を傾けてくれて、本当にうれしかったです。
「職場の仲間が働きやすいように、お母さん頑張る! まず神の館で元気を頂いてくるね!」「それがいいよ!」と言葉を交わし、二人で大笑いしました。気持ちが温かくなり満たされた瞬間、まるで心に花が咲いたようでした。「本当に心が通い合う、思いやりの会話って、こういうことなんだ!」と感じたのです。
そもそも、昔の私なら職場で短気を起こして、事を荒立てていたかもしれません。そう思って、「年を重ねて丸くなったのか、神の教えを学んで実行しようと頑張ってきたからか…」と言う私に、息子はにっこり笑ってくれました。
15年、教えに生きて心が変化
振り返れば15年前、千葉に神の館が開所して間もない頃、「お母さんを見ていると、神様がいるようには思えない!」と、息子から言われたことがありました。
神の教えを学んで実践している“つもり”だったと、急に現実を突き付けられました。「このままではいけない。親として息子のお手本となる生き方をしなければ…」と決心したのです。
以来、自分がどうしたいかではなく、どこまでも子供を思う、母親としての無償の愛を神に願い、努力してきました。
神と歩んだ長い年月。何でも話し合える親子の関係、お互いに元気になれるやりとりの数々…。今こうして、成果を感じられる場面がたくさん現れてきました。神の教えを実践すれば、人生を変えられる。息子と実りのある会話ができた一こまに、感謝の思いを深めています。