小林真弓道事(こばやし・まゆみ)

忘れられない存在に

北海道の厳しい冬は、雪と格闘する毎日です。神の館の除雪作業を依頼していたある信者の方は、朝5時前には作業を開始。ショベルカーの音が聞こえると、「ああ、きょうも来てくれた。ありがたい」とうれしくなったものです。作業終了時に、「きょうも降ったな」「あしたはどうかしら」と挨拶を交わし、「無理するなよ」「体は大丈夫?」と、いつも互いを気遣っていました。「降ったらまた来るからな」と、契約の範囲を大きく超えて作業してくれる方で、そんなやりとりがいつまでもできると思っていました。

年が明けた、仕事始めの日。普段より早く来て、きれいに除雪してくれました。後ろ姿に感謝して手を振った、その数時間後、職場で倒れて、心の世界に旅立たれたのです。

寿命は、誰にも分からない、人知の及ばない神の領域のことです。突然の別れに遭遇し、あの時こうしておけば…と悔いを残さないために、有限の人生をどう生きればよいのかを考えるようになりました。その頃、目にした神示です。

なぜ命に限りがあるのか教えよう
 この世に存在する全てが
    寿命の中で 互いに関わりを持って 時代の流れを生んでいる
 この真実 真理に気付けぬ人が多く 関わりを生かせず 悔いを残して終わっている
命に限りあればこそ 一回一回の出会いが生かされる
 批判 否定 不平 不満の心は 関わりを生かせぬ自我に生まれる
 「教え」に生きて 無我に生きるほど
    人間はこの世の存在全てが光り輝き 尊きものと心に映る
 この心が 時代を平和へと導いて行く

なぜ命に限りがあるのか教えよう
 この世に存在する全てが
    寿命の中で
      互いに関わりを持って
       時代の流れを生んでいる
 この真実 真理に気付けぬ人が多く
    関わりを生かせず
      悔いを残して終わっている
命に限りあればこそ
    一回一回の出会いが生かされる
 批判 否定 不平 不満の心は
  関わりを生かせぬ自我に生まれる
 「教え」に生きて 無我に生きるほど
  人間はこの世の存在全てが光り輝き
    尊きものと心に映る
 この心が 時代を平和へと導いて行く

『真実の光・神示 平成30年版』61ページ(中略あり)

雪が降ると、もう会えない方を思い出します。限られた寿命を誠実に生き抜いた心と姿がよみがえり、今でも、気持ちは一緒に雪かきをしています。

北海道だけでなく、全国各地の偉光会館に赴任し、多くの方々と出会えたことが、私の人生の宝物になりました。触れ合った方々のお顔が浮かび、いつかまたお会いしたときに、ご期待に沿える人柄になっていなければと思います。

命を大切に、寿命の中で精いっぱい生きて、縁ある方々と共に心を磨き合い、忘れられない存在になることを目指して励んでまいります。