森 智子職員(もり・ともこ)

存在を生かし合う世界に

福岡偉光会館は、玄界灘に注ぎ込む釣川が近くを流れ、黒松の林が広がる「さつき松原」に隣接した、自然豊かな環境の中にあります。潮が引けば干潟が現れ、貝を拾う親子のそばで、鳥が餌をついばんでいます。春にはうぐいすが鳴き、夏を迎えればせみ時雨に。多くの命に囲まれ、自分も生かされていると感じて、自然と優しい気持ちになります。

命の鼓動を共有するほど
    人間は皆 相手の思いを受け入れ
      我が「人生」を相手のために生かさんとする思いが芽吹く
 真実の愛に触れるとき 人は誰も 心開放し 純な愛が引き出されてゆく
 この心の姿を夢という

命の鼓動を共有するほど
  人間は皆 相手の思いを受け入れ
    我が「人生」を相手のために
      生かさんとする思いが芽吹く
 真実の愛に触れるとき 人は誰も
    心開放し
      純な愛が引き出されてゆく
 この心の姿を夢という

『真実の光・神示 平成28年版』97ページ

新型コロナウイルスの影響で不安や不満を持つ場面が多くなった一方で、思いやりが増して、そこかしこで人と人との新たなつながりが生まれています。

孫が発案したリモート食事会を楽しんだ、一人暮らしの女性。面会できなくなった入院中の家族に、毎日手紙を書いている方。ある女子高生は、休校中、家事を一手に引き受け、家族がテーブルに着くタイミングを見計らって熱々の食事を出し、とても喜ばれたそうです。社会人3年目の女性は、仕事が多忙で帰宅が遅くなり、家族との会話が難しくなっていたのが、「在宅ワークになり、すっかり解消されたんです」とうれしそうでした。

あふれんばかりの物や情報の中で見失いかけていた、本当に大切なものが見え始めているようです。社会の姿が大きく変わっても、神は、変化の先にあるのは調和と言われます。互いを思いやり、生かし合う精神世界、豊かな世界へと向かっていくことを楽しみに、この変化を乗り越えていきたいと思います。