No. 1415

確かに守られる夫婦の心
認知症の夫と過ごす日々

(静岡焼津偉光会館HS/80代女性) 

結婚して55年がたちました。認知症の夫を支える日々は大変なこともありますが、息子や娘家族、かかりつけ医、デイサービスの方々…。ご守護の中で多くの支えを頂いて、心明るく過ごしています。 

夫の症状にはムラがあり、普通に会話をしたかと思えば、言ったそばから忘れることも。時に腹が立っても、思いを一つ一つ神に語り、神示に繰り返し触れることで、不思議と心が流れていきます。そして、「できることで、温かく支えてあげたい」と、愛の心が湧いてくるのです。 

突然の出来事もご守護の中で 

そうした中で、昨年末に大きな出来事がありました。深夜、私が眠っている間に、夫が一人で家を抜け出してしまったのです。それをパトロール中だった警察官が、偶然見つけてくれました。しかも夫が、たまたま買ったばかりの携帯電話を持っていたので、すぐに連絡を頂けたのです。暗く寒い町中での、一瞬の警察官との出会いも、なぜか携帯電話を持って家を出たことも…。ご守護としか思えませんでした。 

神示に触れて起きた変化 

それからしばらくたったある日。夫が突然、「おれも祈願するか」と言い出しました。見ていると、私より熱心に手を合わせ、繰り返し神示を学んでいます。今までにないことだけに驚きましたが、夫の表情を見て、さらにびっくり。ぼんやりしていた顔つきが、生気にあふれ、しっかりとした表情に変わっているのです。そして真顔で言います。「おまえが連れ合いで、本当に良かった。ここまでやってくれる人はいない。苦労を掛けて、悪いっけな」と。神に思いの丈を語り、神示に触れて…。夫は確かに「心」で神を感じたのでしょう。思いがけない感謝の言葉に、胸がいっぱいになりました。 

そして私も、大切なことを思い出しました。以前、人間関係で悩んでいた時に、夫が言ってくれた言葉です。「人が何を言おうと、俺はおまえを信じている」。認知症になっても、夫の心は今も愛いっぱい。そう、神が教えてくださったようで、「今こそ夫に恩返しをしたい」という思いが込み上げました。 

不思議なことに、この日以来、夫の症状は穏やかに。先日は、私を気遣って、「きょうは寒いが、着る物はあるか? 厚い丹前はあるか?」と聞いてくれました。その優しさに、あらためて、「この夫と生きてきて良かった」と思います。これからも、周りの方々の支えを頂きながら、夫と一日一日を過ごしていきます。