両親がつないでくれた縁

(東京都YS/50代女性) 

7年前に母が亡くなり、生前から希望していた偉光郷に、納玉(納骨)させていただきました。当時、父はお墓のあった佐渡まで行って、お寺の方や親戚、身内一人一人の気持ちを確認。それぞれの心を大切に、丁寧に動いてくれました。そのお陰で、全員が納得して、先祖代々のお墓ごと、偉光郷に改葬できたのです。 

年々いい関係が築けて 

祖父母が他界してから、親戚同士の集まりがほとんどなくなっていた我が家。その中で、いつも先頭に立ち、みんなに明るく積極的に声を掛けていたのが母でした。せっかくつないできてくれた縁を大事にしたい…。そう願い、母の納玉以降、毎年秋には、偉光郷での「神玉祭」の儀式へと誘っていったのです。少しずつ、身内と会う機会も増えていきました。 

「あそこならいいよ」「本当にゆったりできる」。皆さんがそう言ってくれます。相模湾の雄大な景色を眺め、温泉に漬かり、おいしい食事をいただきながら家族で語らう。宿泊する部屋に入るだけで、「ようこそ」と迎えてもらっているような温かさに包まれます。故人、先祖の存在を感じるからか、不思議と昔の出来事が思い出されることも。早くに親を亡くした義母の苦労話を聞いた時は、「これからますます大切にしてあげたい」という気持ちが膨らみました。 

一年一年、確実に心の交流が図れ、いい関係が築けてきていると感じます。 

我が家に流れる実体が見えた! 

身内との縁の深まりから、新たな発見もありました。性格傾向や悩み事に共通するものがあるのです。つい求め過ぎたり、言葉が足らずに誤解を与えたり…。「これが実体なんだ」と素直に受け止め、修正していこうと強く思えます。 

特に夫に対しては、厳しく言ってしまいがち。もっと優しく接することを意識し、自分の気持ちを伝えながら、相手の思いも聞く努力をコツコツしてきました。夫と分かり合えるだけで心は安定。穏やかなやりとりが増えていったのです。 

父母への感謝も新たに 

最近は、父親との関係にも変化が。互いに思いが強く、反発した時期もありましたが、気持ちを大切にしたいと思えるのです。父も、訪ねるたびに「ありがとう」と言ってくれ、何げないやりとりから、家族の仕合せを願う気持ちが伝わってきます。 

あの時、父が母のために奔走してくれたから、かなえることができた偉光郷への納玉。母の人柄に引かれて、大切な家族や身内がこの環境に集い、縁を深め、生き方を高め合えています。 

家族の誰かにうれしいことがあれば、心から一緒に喜んでくれた母。かけてもらった愛情を、今度は私が周りの方に返していけるように。母に安心してもらえる生き方を、ますます目指してまいります。 

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