(神奈川県TT/40代女性)
母の生前、「神玉祭」の儀式に、毎年両親と一緒に訪れた偉光郷。行き帰りのたわいない会話が、本当に楽しかったです。ある年には、昔、父が遠足で行った場所が近くにあると聞いて、わくわくしながら足を運びました。懐かしそうにしていた父、寄り添う母の優しい笑顔が忘れられません。どの年も、思い出に残る大切なひとときとなっています。
仕合せを願った母に代わって
3年半前に旅立った母は、家族や身内の仕合せを願い、惜しみなく尽くす人でした。私は、話をしている母の声が大好きでした。聞いていると、台所にいる私の心まで弾んでくるのです。料理の手がはかどるほど明るくて、温かくて…。人に関わる姿勢を教えてもらった気がします。その人柄で、家族や身内の心を導いてくれた母。おかげで年々、「神玉祭」の儀式に参列する身内が増えました。今では、私が母の思いを受け継ぎ、連絡や段取りをしています。嫁いでからは、夫や義父母も加わり、2家族での参列も。みんなの都合を合わせ、予約や待ち合わせをする。心を使う場面がたくさんあって、母がどれだけ家族を思ってくれていたのか…。愛情の深さに、あらためて気付きました。
深まっていく身内との縁
年を重ねるごとに、母がつないでくれた大切なご縁が豊かに広がり、少しずつ成長しているのを強く感じます。昨年には、仲人をしてくれた叔父夫婦が、遠方から私の娘に会いに来てくれて、偉光郷に3家族が集まりました。その後も、叔父家族とは連絡を取り合っています。特に叔母は、母親代わりに、私や娘のことを気に掛けてくれます。本当にありがたくて、訪ねてくださった折には心からお迎えし、みんなで楽しい時間を過ごしています。
届ける思いは感謝と報恩
私も親になった今、母のすごさを感じずにはいられません。時に、イライラが出たり、泣きやまない娘に声を荒げたり。できないことも多いです。しかし、穏やかで優しい夫、心の広い義父母、不器用ながらも案じてくれる父、そして弟たち。みんなに支えられて、明るく生きている姿を、誰より母が喜んでくれていると思うのです。だから、神玉里(納骨施設)では、「しっかり育てていくからね」「お父さんを支えていくから、安心してね」と、精いっぱいの真心を届けています。
出会いを大切に、縁をつなぐ
私にとって偉光郷は、納玉(納骨)されている母や親族、一人一人との思い出を胸にご挨拶できる、大切な御場所です。家族や身内の縁を、この先もつないでいきます。そして母がそうであったように、縁ある皆さまに明るく声を掛け、一つ一つの出会いを良いものにしていきたいと思います。